アルコール度数の高さも相まって、非常にパワフルで飲みごたえのあるワイン。熟成が進み、ドライフルーツのように枯れた印象があるものの、果実味が衰えるどころか凝縮されて増しているように感じられる。伸びも良く、余韻も恐ろしく長い。香りは、乾燥させたブラックベリーやイチジクの濃厚な果実香と、リコリスやシナモンの甘いスパイス、そして西洋杉やタバコなど、ブドウ由来と樽由来の香りのバランスが良い。また、唐辛子のような少し尖ったスパイシーさも感じられ、やや棘々しい印象もある。口に含むと、香りの印象を何倍も上回る強烈な果実味に驚かされる。煮詰めたような印象もないが、ブラックベリーの濃厚なスープのような味わい。果実味に隠れてはいるが、酸味もしっかりとしていてバランスは良く、甘味もほのかにはあるが、果実味や酸味の強さには大分負けていて、熟した甘味のある味わいを楽しめるのはもう少し先になりそう。タンニンはほとんど溶け込んでいて、意識すればわずかに存在感が残る程度で気にならない。余韻まで果実味は続き、タバコや薬箱の複雑なスモーキーさやダークチョコレートのほのかに甘い風味も合わさり、驚くほど長く続く。ポテンシャルは非常に高いがまだ荒削り。

ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ
Vino Nobile di Montepulciano
イカリオは、トスカーナ州モンテプルチアーノにあり、ウンブリア州との州境に近い一角に位置するワイナリーです。1999年創業と、ヴィーノ・ノビレの中では比較的若い造り手ながら、着実に発展を重ね、実力を高めています。2015年以降は、オーストリアのアニフに拠点を置くヘルムート・ローテンベルガー博士の持ち株会社の一部となり、強い信念を持ってイカリオの表現するテロワールを追求しています。「ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ」は、イタリアで最初にDOCGに認定され、「あらゆるワインの王」とも謳われた歴史的にも評価の高いワインです。ブドウはプルニョーロ・ジェンティーレ(サンジョヴェーゼのクローン)90%とコロリーノ10%を使用し、手摘みで収穫されます。醸造は35ヘクトリットルのオーク樽と225リットルのバリックで20ヶ月行い、瓶詰め後最低6ヶ月の瓶内熟成を経て出荷されます。わずかにガーネット色が見える、濃厚で深みのあるルビーレッドの色調で、チェリーとモレロチェリーのアロマにエレガントなバルサミコとスパイシーなノートが感じられます。完熟ベリーのようなたっぷりとした果実味、スパイスやバニラの風味が調和しています。鮮やかな酸味とジューシーなタンニンがあり、豊満で包み込むようなフルボディでありながら、バランスの取れたエレガントな味わいです。
3,410 円~
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ヴィンテージ:2016年
評価日:2025年01月18日