左岸含めてもこれまで飲んだボルドーで最も酸が強い一本だが、果実味や甘味、ロースト感とのバランスが良く、フルボディながらエレガントに感じられる見事な仕上がり。複雑味も十分にあるが、ポムロルらしい強烈な個性を出すよりも、左岸の要素も含めたボルドー全体をバランス良く取り込んだようなワイン。香りは、初日はわずかに荒々しく、ピンクペッパーや接着剤のような尖った印象もあったが、二日目には落ち着き、エレガントな雰囲気になった。初日は、トップノートにバニラやチョコレートの穏やかな樽香、ミドルノートにブラックチェリーやブラックベリーの果実香、ラストノートにマッシュルームのアーシーな香りが感じられた。二日目は、バニラやチョコレートの香りがニュアンス程度に落ち着き、ストロベリーのチャーミングな香りが主体的になる。口に含むと、アタックから強い酸味が印象的。酸味の強度はかなり高いが、果実味も充実していて、ほのかな甘味や程良いロースト感もあり、まったく酸っぱいとは感じないバランスの良さがある。むしろボディの厚さを和らげ、飲み疲れさせない良い方向にだけ働いている。タンニンも非常に滑らかで、すでに驚くほど馴染んでいて、今開けても楽しめる。

シャトー・ガザン
Château Gazin
シャトー・ガザンは、ポムロル最大級のシャトーで、ペトリュスやレヴァンジル、ヴュー・シャトー・セルタンなど、ポムロル最高峰の畑に隣接する優れたテロワールを有しています。過去にはペトリュスにその畑を売却した歴史もあります。オーナーの「美味しいワインを適正価格で」という哲学に基づき、24.3haの広大な畑で多くのワインを生み出すことで、手頃な価格のワインを実現しています。ロバート・パーカー氏からも信頼され、「フルーティでふっくらとした味わいは、果実味豊かなポムロルを求める愛好家に熱狂的に迎えられるはずだ」と評価しています。ポムロル最上の区画と熟練の造り手により、世界中のワイン愛好者を魅了する高品質なワインが生み出されています。
16,940 円~
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アロマの詳細

赤系果実

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加工・ドライフルーツ

花

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

発酵・乳製品

土・森の下草

動物系

ナッツ

樹木

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2017年
評価日:2025年05月31日
グレートヴィンテージらしいブドウのポテンシャルが感じられる素晴らしいワイン。果実味の強さと樽の効かせ具合、タンニンの溶け込み具合がマッチしていて、今はまだ熟成感が少なく、複雑味もそこまでではないが、今後の変化が非常に楽しみ。香りは、トップノートに醤油のニュアンスがあり、スワリングするとしっかりと腐葉土の香りもあってポムロルらしさが感じられる。他には、バラの華やかさも印象的で、ブラックベリー、黒鉛、バニラ、黒胡椒などもあり、サン・テステフぽさも感じられる。口に含む、アタックからフルボディを感じさせる濃密さパワフルさがあり、強い果実味とロースト感のバランスが良さが一口で分かる。酸味は穏やかになっているが、全体的に熟成感は少なく、熟成由来の甘味もまだ感じられない。タンニンは少しだけ重い印象があるが、滑らかで収斂感もなく、そこまで気にはならない。余韻にはタバコのスモーキーさと醤油のニュアンスが控えめながら長めに続く。今飲んでも飲みごたえがあって楽しめ、熟成ポテンシャルもあり、買い溜めても後悔しないワインだろう。

¥.$.
ヴィンテージ:2010年
評価日:2022年12月21日