一部アパッシメントした果汁も加えて二度発酵させているため、凝縮された果実の甘味が特徴だろうとは思ったが、予想以上の甘さで個人的にはやりすぎに感じてしまった。甘味が強いため、早飲み向けかと思いきや、酸やタンニンもしっかりとあり、むしろ熟成向きの造りに感じられる。熟成でこの甘味がどう馴染むのかは試してはみたい。香りは、煮詰めたプルーンやイチジクの濃厚な甘いスープのような果実香を主体に、酸味と爽やかさを感じさせるアロエヨーグルトやディルのような重めのハーブ香も感じられる。口に含むと、香りの印象どおり、アタックから強い甘味を伴う凝縮感ある味わいで、酸味も強いおかげで甘ったるくはないが、辛口の中では相当甘味が強い部類に入る。タンニンは重すぎないが、存在感が強く、終盤はざらつきを感じてやや気がかり。余韻も最後まで煮詰めたプルーンの濃厚な風味を中心に、ディルシードのアーシーな雰囲気もあるハーブも感じられるが、タンニンに押され気味で、余韻は長くは感じられない。

カンポフィオリン
Campofiorin
マァジは、イタリア・ヴェネト州ヴェローナのヴァルポリチェッラ地区に1772年に設立された名門ワイナリーです。ボスカイニ家によって代々受け継がれ、現在は7代目が運営の中心を担っています。ワイナリー名は「マァジの小さな谷」に由来し、ヴェネトの伝統と革新を重んじるワイン造りを象徴しており、この地の代表的ワインであるアマローネを核として、世界的に高い評価を得ています。カンポフィオリンは、1964年にマァジが生み出した画期的な赤ワインです。伝統的なヴァルポリチェッラと偉大なアマローネの中間に位置づけられ、その豊かな風味と複雑性から「途方もないスケールと複雑さを持つワイン」と国際的に評価され、ヴェネトワインの新たなスタイルを確立しました。アマローネの片鱗を手軽に楽しめる一本としても知られています。主なブドウ品種はコルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラです。畑はヴェローナの丘陵地帯、ガルダ湖を見下ろす谷にあり、湖からの反射光、穏やかな気候、そして石灰岩や玄武岩を含む多様な土壌がブドウの理想的な成熟を促します。近年では、より凝縮感を高めるため収穫時期を従来より遅らせる工夫もされています。このワインの最大の特徴は、マァジが復活させた「ダブルファーメンテーション(二重発酵)」という独自製法にあります。まず一次発酵させたワインの約7割を、約6週間半アパッシメント(陰干し)した同品種のブドウ(約3割)に加えて再度15日間ほど二次発酵させます。このユニークな醸造法とそれに続くマロラクティック発酵が、ワインに豊かなアロマ、程よいアルコール、そして柔らかなタンニンをもたらします。熟成は、大部分をスラヴォニアオークの大樽で、残りをアリエ産およびスラヴォニアオークの新樽を含む小樽で最低18ヶ月間行い、その後さらに最低3ヶ月の瓶内熟成を経てリリースされます。カンポフィオリンは、深みのあるルビーレッドの色調が美しく、熟したチェリーやプラム、甘いスパイス、そしてスミレの花を思わせる豊かな香りが広がります。味わいはリッチで滑らか、ヴェルヴェットのような口当たりが特徴です。柔らかなタンニンとバランスの取れた凝縮した果実味が見事に調和し、長い余韻には心地よいアーモンドのニュアンスも感じられます。15年から20年の熟成ポテンシャルも備えています。
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ヴィンテージ:2018年
評価日:2025年07月02日
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