色合いも黄金色になり、しっかりと熟成感が出ていて、ソーヴィニヨン・ブランの青臭さはまったく残っていない。ワックスの香りが強めにあり、良いアクセント程度に収まっているが、このまま熟成させるとより際立ちそうで、そろそろピークアウトしそうな気配もあり、今がまさにピークだろう。香りは、トップノートに蜜蝋やワックスのオイリーなノートがしっかりとあり、黄リンゴや熟した洋梨の果実香や金木犀の花の香りも負けじと強く、わずかにカスタードクリームの甘やかなニュアンスも感じられる。口に含むと、アタックから熟した果実味と酸味が強く、とろみを感じさせるような粘性の高さもあってパワフルな味わい。熟成による甘味もあるが、酸味の強さでかなり控えめに感じられる一方で、酸味の強さもカバーできる果実味と甘味があって非常にバランスが良い。余韻になるとカラメルのロースト感が出てきて、ワックス感が薄れて蜜蝋というより蜂蜜のコクのある甘い風味が長く感じられる。

シャトー・ド・フューザル ブラン
Château de Fieuzal Blanc
シャトー・ド・フューザルは、グラーヴのペサック・レオニャン地区に位置する歴史あるワイナリーで、赤ワインはグラーヴの格付けに入るほどの評価を受けています。1974年以降、ジェラール・グリブラン氏の経営により、設備の改修や生産管理が熱心に行われ、加えて近年はランシュ・バージュを手掛けたステファン・カリ氏の下、さらに市場の評価が高まっています。白ワインは比較的最近造り始めたため、格付けには入っていませんが、高い評価を受けており、年間生産量3000ケースという希少性も相まって、愛好家には「金の砂」と呼ばれ、争奪戦が繰り広げられるほど人気のワインです。土壌は砂質で、新樽40%で8-14ヶ月熟成され、白い花の香りやリッチな口当たりが楽しめます。
14,300 円~
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アロマの詳細

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トロピカルフルーツ

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スパイス

薬品・化学物質
味わい
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酸味
渋味
余韻の
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余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2011年
評価日:2023年07月30日
10年熟成だが熟成感は少なく、さすがは長期熟成に耐えるワインといったところ。ただ、ハーブの若々しい青さはなく、柑橘系だけでなく、南国系果実のような熟して糖度が増した雰囲気で、10年の歳月は感じられる。荒々しくはないのだがかなりパワフルで、強烈な果実味と酸味のパンチの効いたアタックには驚かされる。もう少し熟成が進んで丸みを帯びた頃合いが個人的には好み。香りは、抜栓直後こそピンクグレープフルーツやカシスの葉の若いソーヴィニヨン・ブラン感のある印象が強いものの、すぐにパイナップルやアプリコットなどの熟した果実香が強まってくる。他にもジンジャーやジャスミンの花のニュアンスもある。口に含むと、アタックから強烈な果実味と酸味に圧倒され、10年熟成で穏やかになっている予想していたところに不意打ちを食らう。その後、樽由来と熟成由来の甘味が出てきて、余韻にかけて徐々に甘味の主張が強まってくる印象。余韻はカラメルや石灰の風味に加え、わずかにカスタードクリームのニュアンスもあって甘やか。ただ、果実味や酸味の伸びも良く、甘すぎることはない。

¥.$.
ヴィンテージ:2012年
評価日:2022年09月20日