良年だがグレートヴィンテージでない年でもブドウ自体のポテンシャルを感じさせてくれる素晴らしいワイン。香りも味わいもとにかく果実香、果実味が非常にパワフルで、これならもっと樽を効かせても釣り合ったと思う。樽香は無いことはなく、コーヒーのノートなど感じられて複雑さもあるのだが、果実香が圧倒的すぎて、複雑には感じづらい。香りは、抜栓直後こそ、トリュフや腐葉土などの熟成香を中心に、リコリスやアーモンドなど、果実香以外の香りもしっかりと感じられ、意外と早熟だなと思っていたが、時間が経つにつれてブラックベリーや黒系果実を中心とするドライフルーツの香りが支配的になった。口に含むと、アタックから果実味の物凄い力強さを感じ、果実味に由来した甘味も感じられる。ドライフルーツとエキス感のある旨味成分の塊といった感じ。果実味は強いが荒々しさはなく、酸味もまろやか。タンニンはまだ存在感はあるものの、非常になめらかで、かなり溶け込んできているので、十分飲める頃合いに入ってきている。余韻は、アタックから途切れることのないドライフルーツの果実味に、タバコのスモーキーさが加わり、長らく残る。グレートヴィンテージもぜひ飲んでみたい。

シャトー・パプ・クレマン
Château Pape Clément
シャトー・パプ・クレマンは、ボルドーのグラーヴ地区、ペサック・レオニャンに位置する歴史的なシャトーです。その起源は13世紀にまで遡り、教皇クレマン5世となったベルトラン・ド・ゴ司教が所有していた領地に由来します。現在、シャトーを率いるのは、ボルドーの有力者ベルナール・マグレ氏。彼はパプ・クレマンをボルドーの最高峰に押し上げようと、惜しみない努力を注いでいます。シャトーの所有畑は、砂利質と粘土質が混じる土壌で、カベルネ・ソーヴィニヨンとメルロの栽培に理想的な環境です。パプ・クレマンでは、サスティナブル農法を採用し、区画を細かく管理することで、健全な土壌を保つことに尽力しています。グラン・ヴァンを含む赤ワインと白ワインを生産しており、いずれも手摘みで収穫されたブドウを丁寧に選別し、伝統的な醸造方法で仕上げられます。赤ワインはカベルネとメルロを主体にブレンドされ、フレンチオークの新樽で約18ヶ月熟成。こうして生まれるパプ・クレマンのワインは、フィネスと力強さのバランスが素晴らしく、複雑でエレガントなスタイルが特徴です。特に赤ワインは、ぺサック・レオニャンらしいスモーキーでスパイシーなブーケを放ち、長期熟成にも適しています。ボルドーの中でも最も独特なワインのひとつとして、世界中の愛好家から高い評価を得ています。
13,706 円~
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アロマチャート
アロマの詳細

赤系果実

黒系果実

加工・ドライフルーツ

土・森の下草

ナッツ

樹木

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2012年
評価日:2021年10月20日