どのヴィンテージも樽をしっかりと効かせたフルボディのパワフルなワインだと思っていたが、ボルドーでもエレガント寄りな作りが多い17年でもそのスタイルは変わらなかった。香りと余韻にはエスプレッソのようなロースト感の強いコーヒーの風味があるが、荒々しさはなく、余韻に至っては驚くほどのまろやかさと持続性があり、非常に心地良い。ただ、さすがにタンニンはまだ重く、飲み頃とは言えないが、比較的早くに飲み頃を迎えそうな気配はある。香りは、カシスやブルーベリーのジューシーな果実香をベースに、エスプレッソ、黒胡椒、タバコなどの樽由来の香りもしっかりと感じられる。口に含むと、アタックはフレッシュな酸味に意識が行き、果実味は中庸といった印象で、後からロースト感と樽由来の甘味がほのかに感じられる。中盤になるとタンニンの存在感がやや気になり、終盤から余韻にかけては急激にまろやかさが際立ってきてタンニンも気にならなくなる。余韻もロースト感は強めだが、まろやかさの心地良さが勝り、とてつもなく長い余韻を楽しめる。

シャトー・トロンコワ・ラランド
Château Tronquoy Lalande
シャトー・トロンコワ・ラランドは、フランス・メドック地区のサンテステフ村に位置する由緒あるシャトーで、古くから高い評価を得ています。オーナーは格付2級シャトー・モンローズを所有するブイグ兄弟。2003年まではオー・ブリオンを手掛けたジャン・ベルナール・デルマス氏が、その後はムートン・ロートシルトの元社長エルヴェ・ベルラン氏が醸造を監修し、高品質なワインを生み出しています。畑は、モンローズの北西、メイネイの西に位置する小高い丘にあり、砂利質土壌を中心に粘土質土壌が広がっています。 ステンレスタンクにて3週間の発酵後、15〜18ヶ月の樽熟成を経てリリースされます。力強い筋肉質なボディで、長期熟成にも向いているワインです。
4,510 円~
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アロマの詳細

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フレッシュハーブ

ドライハーブ等

発酵・乳製品

ミネラル

土・森の下草

樹木

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スパイス

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2017年
評価日:2023年03月14日
08年がとても良く、すでに飲み頃に入っている感じだったので09年も開けてみたが、こちらのほうがグレートヴィンテージなだけあってまだまだ飲み頃には遠い感じ。それでもポテンシャルの高さを知るには十分で、素晴らしいワインであることは間違いない。香りは複雑さを十分に感じられ、弱いわけではないが、それでも閉じているというか、眠っている印象がある。トップノートはブルーベリーやブラックベリーの果実香で、すぐにクローヴやリコリスのスパイシーなノートが広がる。他にもミルクや葉巻、黒鉛、落ち葉のニュアンスもある。口に含むと、果実味はしっかりとあるが、やはりどこか閉じた印象で、フルボディの圧倒的な厚みに対しては、果実味も弱めに感じられてしまう。タンニンは非常になめらかで収斂感も少なく、タンニンだけをとれば飲み頃と言ってもよいレベル。余韻もクローヴのようなスパイシーさと煙のスモーキーなニュアンスがあるが、長くは続かない。飲み頃を迎えたら再度飲みたいワイン。

¥.$.
ヴィンテージ:2009年
評価日:2021年06月14日