17年ながらエレガントな造りではなく、樽がしっかりと効いたタフな造り。ブドウのポテンシャルも負けてなく、熟成によって樽香は落ち着き、タンニンも量が多いながらも驚くほど滑らかで、すでに飲み頃を迎えている。熟成具合のタイミングも大きいだろうが、これまで飲んだグレートヴィンテージよりも優秀なワインに感じられる。香りには少し熟成感が出てきていて、ブラックベリーのリキュールやトリュフの香りがトップノートにある。他にもストロベリー、バラ花と茎、クローヴ、チョコレート、乾いた土など、複雑味も十分にある。口に含むと、アタックから熟した果実味が感じられ、程良いロースト感も相まって濃厚な味わいに感じられる。甘味は思ったよりも控えめで、酸味が穏やかにも関わらず、非常にほのかなバランス。タンニンは意識しないと存在感が無いほど溶け込んでいて、ほとんど気にならない。余韻は、カシス、カカオ、コーヒーの風味がバランス良く感じられるが、そこまで長くは残らない。オフヴィンテージなのもあり、相当リーズナブルなワイン。

シャトー・オルム・ド・ペズ
Château Ormes de Pez
シャトー・オルム・ド・ペズは、ボルドー中心部から60km離れたサン・テステフの北側に位置し、メドック格付け第5級のシャトー・ランシュ・バージュを経営するカーズ家が所有する兄弟シャトーとして知られています。シャトーは18世紀半ばに設立され、その歴史は安定した品質と良心的な価格でボルドーファンに支持されています。カーズ家の管理下で醸造技術や品質が向上し、ワイン評論家ロバート・パーカー氏からも絶賛されています。2003年にはクリュ・ブルジョワ・エクセプショネルに格付けされ、高品質なワインを生み出す優良シャトーの地位を確固たるものにしています。35haの畑は砂礫質で、ブドウ樹が1haに9千本という高い密度で植えられ、樹齢35年のブドウ樹が繊細なアロマや凝縮感を持った上質なブドウを生み出します。温度管理されたステンレスタンクで発酵し、フレンチオーク樽(新樽比率50%)を使用して12〜15ヶ月の熟成後にリリースされます。その結果、芳醇なアロマとふくよかで甘く肥えた味わいが特徴的な、サン・テステフらしいスタイルのワインが生み出されます。
4,033 円~
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加工・ドライフルーツ

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植物・野菜

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発酵・乳製品

土・森の下草

動物系

樹木

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スパイス

酒類
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2017年
評価日:2025年04月07日
クオリティは確かだが、ブドウのポテンシャルが凡庸な感じで、今だと酸味の荒々しさが目立ち、若干バランスが悪い。タンニンも存在感があり、飲み頃は少し先だが、長期熟成できるポテンシャルはなさそうなので、飲み頃はかなり狭い期間に限られそう。香りは、ブラックベリーとブルーベリーの黒や青系果実に、カカオやミルクのノートもしっかりとあり、樽のロースト感もあってコーヒーのニュアンスもある。余韻にはダークチョコレートのニュアンス。味わいは、果実味が中庸で酸味が強く、少しアンバランス。ただ、タンニン量はあるが、強い酸味のおかげで重々しくなく飲み疲れることはない。

¥.$.
ヴィンテージ:2014年
評価日:2021年10月13日