09年が相当甘かったが、15年は引き続き甘味はしっかりとあるものの、大分マイルドになり、サン・テミリオンらしい風格になっている。荒々しくはないが、まだタニックで重々しく、もうしばらくは寝かせないと飲み頃は迎えない。香りは、トップノートは甘くバニラやチョコレートの香りが強く、ミドルノートはブラックチェリーの酸を感じさせる溌剌とした果実香が甘さを中和し、コーヒーやアーモンドの香ばしさも感じられて、甘い印象が強いのはトップノートだけ。ラストノートには腐葉土やシシトウなど、右岸らしい要素も感じられ、強いて言えばトップノートももう少し甘さ控えめが好きだが、全体のバランスは良い。口に含むと、アタックからアルコール度数を感じさせるパワフルな味わいで、アタックからやはり甘味はしっかりと感じるものの強すぎず、果実味や酸味、ロースト感のほうが強く感じられる。タンニンは滑らかながら、まだ溶け込んでおらず、終盤はその重みとわずかながら収斂感が残り、少し気がかりではある。余韻は、チョコレート、アーモンド、コーヒーの甘く香ばしい樽由来の風味が長く残る。
シャトー・フォンブロージュ
Château Fombrauge
シャトー・フォンブロージュは、サン・テミリオンで最大の畑を所有するワイナリーです。ボルドーワイン界を牽引するベルナール・マグレ氏によって再興され、シャトー・パプ・クレマンやシャトー・ラ・トゥール・カルネの品質向上にも貢献した醸造家ミシェル・ロラン氏がコンサルタントとして参画しています。これらの改革により、フォンブロージュはサン・テミリオンの中でも将来有望なワインと目されるようになりました。手頃な価格ながら、味わいと品質のバランスに優れ、濃密で滑らかなタンニンが特徴のフルボディの赤ワインを生産しています。
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ユーザーコメント
¥.$.
ヴィンテージ:2015年
評価日:2025年07月22日
今まで飲んだボルドーワインの中でおそらく一番樽由来の甘味が強く、アメリカンオークでも使っているのかと思うほど。チョコレートを口にしたのかと思うほどしっかりと甘いが、濃厚な果実味やロースト感もあり、甘すぎるとまでは行かず、個性として楽しめる範囲。香りは、トップノートに右岸らしい腐葉土の複雑な香りがありつつ、ココアパウダーやチョコレートリキュールの甘い香りの印象が強い。スワリングするとようやくマラスキーノチェリーやトリュフ、インクなどワインらしい香りが出てくる。口に含むと、香りの印象同様に、アタックからしっかりと甘味があり、濃厚な果実味にも張り合う存在感がある。酸味が穏やかなこともあって甘味を感じやすい。タンニンはまだ存在感がしっかりとあるものの、味わいがまろやかで温かみがあるおかげで、タンニンの重さにしては気にならないほう。余韻もやはりチョコレートの風味があるが、ダークチョコレートといったところで甘味は控えめになり、タバコのスモーキーさも出てきてバランスの良い余韻となっている。熟成感はほとんどなく、タンニンもまだまだ溶け込んでいないので、もう10年くらい寝かせても良さそうなポテンシャルを感じる。
¥.$.
ヴィンテージ:2009年
評価日:2024年04月19日
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