どちらかと言えばエレガントな造りだが、グレートヴィンテージのポテンシャルが溢れ出ていて力強さも感じる。強い果実味と酸味に、タンニンもピノにしては重めで、何杯も飲むと少し気になり、熟成ポテンシャルが高い。香りは、湯気のような温かみと煙っぽいニュアンスを伴う紅茶のノートがしっかりと主張し、ラズベリーとスイカの瑞々しい果実香やスミレの花も感じられる。初日は、ナツメグやオレンジの皮などの香りもあり少し荒々しさもあったが、二日目は穏やかになり、代わりにチョーキーなミネラルが現れ、香りもまろやかな印象になった。口に含むと、アタックから強い果実味と酸味に圧倒され、一口でグレートヴィンテージだと分かるポテンシャルを見せつけられた印象を受ける。果実味は伸びも良く、余韻までラズベリーの風味が長く残る。タンニンは滑らかで、初日はほとんど気にならなかったが、改めて二日目に飲んでみるとやや重く、収斂感はないが舌に残る感触がある。まだ飲み頃でもないが、それでも楽しめたワインで、ジャック・カシューのワインは初めて飲んでみたが、他にも試してみたいと思える出来だった。

ニュイ・サン・ジョルジュ オー・バ・ド・コンブ
Nuits-Saint-Georges Au Bas de Combe
ジャック・カシュー・エ・フィスは、ヴォーヌ・ロマネに本拠地を置くドメーヌです。1950年代に設立され、現在はジャックの息子パトリスが運営しています。6.7ヘクタールの所有畑は主にヴォーヌ・ロマネに位置し、特級畑エシェゾーや一級畑ラ・クロワ・ラモーなど、銘醸畑を多く所有しています。「ニュイ・サン・ジョルジュ オー・バ・ド・コンブ」は、ドメーヌが所有するニュイ・サン・ジョルジュ村名畑のワインです。この畑はヴォーヌ・ロマネとの境界に位置し、ヴォーヌ・ロマネ一級畑レ・ショームに隣接、ニュイ・サン・ジョルジュ一級畑ブードの下という絶好のロケーションにあります。そのため、ニュイ・サン・ジョルジュらしい力強さよりも、ヴォーヌ・ロマネを思わせる女性的なスタイルが特徴です。ワイン造りにおいては、リュット・レゾネを採用し、ブドウは100%除梗されます。ステンレスタンクで野生酵母による自然発酵を行い、約17ヶ月の樽熟成を経て瓶詰めされます。村名ワインながら新樽率は30%と高めですが、凝縮感のある果実味と深みを持つワインは、樽香に負けることなくエレガントで複雑なニュアンスを備えています。ジャック・カシュー・エ・フィスのワインは、リッチな果実味を主体とするモダンなスタイルでありながら、各クリマの特徴を巧みに表現しています。ロバート・パーカー氏からも高評価を獲得しており、その品質は折り紙付きです。
10,154 円~
生産地
タイプ
品種
ピノ・ノワール:100%
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アロマチャート
アロマの詳細

柑橘系果実

赤系果実

花

ドライハーブ等

ミネラル

スパイス
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2015年
評価日:2022年05月23日