15年ヴィンテージはグレートヴィンテージらしいポテンシャルが感じられたが、この16年ヴィンテージはそこまでというか、熟成の変化が出始めたタイミングで、果実味の後退に対して樽香がまだ元気でチグハグな印象を受ける。香りは、トップノートにピーマンのまだ青々しさを感じられるヴェジ香がはっきりと感じられ、スワリングするとカシスのパワフルな果実香が主体的になる。レザーや黒コショウのスパイシーさにエスプレッソのようなロースト感強めのコーヒー、チョコレートなど、樽由来の要素は多いが、荒々しさは全くない。口に含むと、果実香の強さはどこへやら、果実味は中庸で酸味がやや突出して感じられる。酸味の強さはロースト感を和らげ、樽由来の甘味も抑えめに感じられて良いのだが、果実味が足りないばかりに全体のバランスは良いとは言えない。タンニンは滑らかかつほとんど溶け込んでいて気にならない。余韻もエスプレッソやチョコレートなどの樽由来の風味だが、荒々しさは無く、飲みごたえある心地良いあが長く続く。

シャトー・ラフォン・ロシェ
Château Lafon-Rochet
シャトー・ラフォン・ロシェはメドック格付け4級で、特に隣接する一級シャトー・ラフィット・ロートシルトや二級シャトー・コス・デストゥルネルに隣接するテロワールが特徴です。1959年にシャトー・ポンテ・カネを所有するテスロン家が所有権を得て品質が向上し、現在は格付け4級以上の高品質ワインを産出しています。畑は有機栽培とビオディナミ農法を導入し、新樽比率50%のフレンチオーク樽で12ヶ月熟成させます。カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、プティ・ヴェルド、カベルネ・フランのブレンドで、高い樹齢のブドウ樹を使用。独特の存在感があり、黒系果実のアロマが感じられ、力強い味わいが特徴です。
4,480 円~
生産地
タイプ
アルコール
13.5%
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アロマチャート
アロマの詳細

赤系果実

黒系果実

加工・ドライフルーツ

花

植物・野菜

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

発酵・乳製品

ミネラル

土・森の下草

動物系

樹木

焦げ臭

スパイス

酒類
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2016年
評価日:2025年03月18日
2年ぶりの15年ヴィンテージ。2年前は樽香がまだ強く、タンニンも存在感があったが、今は樽香も馴染み、タンニンもほとんど気にならないほど溶け込んでいて十分に飲み頃を迎えたといえる。熟成感も少し出てきていて、香りはリキュール感を帯び、味わいにも熟成由来の甘味がわずかながら感じられる。しっかりと熟成感を味わいにはもう3〜5年くらいほしいが、今後はいつ開けても楽しめるだろう。香りは、トップノートにブラックベリーやチョコレートのリキュール感をしっかりと感じ、抜栓直後は甘いノートが強めで、バニラやブラックフォレストケーキなど、ずっしりと重めのトーンだったが、次第にバラやマラスキーノチェリーの明るいトーンが増していく。口に含むと、マラスキーノチェリーを中心とする味わいで、果実味は穏やかになっているのもあって酸味は少し強く感じられる。ただ、熟成感ある甘味もわずかにあって酸味とのバランスは良い。タンニンはまだボディはしっかりと感じるものの、滑らかで収斂感も無く、舌に堆積する感覚も無いので、終始気にならない。余韻はカカオ100%に近いチョコレートといった感じだが、ビター過ぎず甘すぎずの落ち着いた余韻で心地よい。

¥.$.
ヴィンテージ:2015年
評価日:2022年08月16日