まだ少し荒々しさがあり、タンニンも重くて飲み頃とは言えないが、熟成ポテンシャルを感じさせる良いワインだった。香りは、樽香がやや浮いていて、オークの焦げ感ある香りがしっかりとあり、他にもエスプレッソやピンクペッパーなどの尖ったノートが特徴的だが、ギリギリやりすぎていない塩梅で、ポイヤックらしいパワフルさと言えるかもしれない。他にもブラックチェリーやカシスのフレッシュな果実香やスワリングするとトリュフ香も感じられる。口に含むと、アタックにはグレートヴィンテージらしいパワフルな果実味と酸味があり、次の瞬間には物凄いまろやかさが感じられ、樽由来のロースト感と甘味とも相まってミルクコーヒーを飲んでいるような感覚になる。ただ、中盤以降はタンニンの重みが気になり、今飲むのは少しもったいないように思える。余韻はタンニンが舌に残るのに比例するように非常に長く、タバコのスモーキーさとコーヒーのロースト感がやりすぎない程度だが強く感じられる。

シャトー・オー・バタイエ
Château Haut-Batailley
シャトー・オー・バタイエは、ポイヤックに位置する5級シャトーで、サン・ジュリアンの影響を受けた独自のスタイルが魅力です。1930年代からボリー家が所有し、デュクリュ・ボーカイユ、グラン・ピュイ・ラコストとともに丁寧なワイン造りを行っていました。2017年からはランシュ・バージュのオーナーであるカーズ家が買収し、今後の進化が楽しみなシャトーです。生産量は少なく知名度は低いですが、エレガントで優雅な雰囲気を持ち、ファンの多いワインです。ブドウ畑はポイヤックとサン・ジュリアンの境目にあり、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランが栽培されています。熟成には新樽30~50%が使用され、16~20ヶ月の期間をかけて丁寧に仕上げられたワインは、ポイヤックの中でもエレガントで軽やかな印象を与えます。
8,780 円~
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ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2015年
評価日:2023年04月02日
香りは力強く、味わいもあるにはあるのだが、果実香や果実味が弱く、黒鉛を溶かして飲んでいるような重く華やかさが足らない印象。熟成感もほとんど無いが、果実味不足でポテンシャルは低そうなヴィンテージ。香りは、黒鉛やフェンネルのアーシーなノートがしっかりとあり、アーモンドオイルのようなニュアンスも特徴的。他には、黒胡椒やメントールの鼻に抜ける刺激的なノート、コーヒー、そして控えめにブラックベリーの果実香がある。口に含むと、角の取れたミディアムボディの口当たりで、思ったより果実味が弱く、味わいが薄いわけではないが、華やかさが足りずに何とも言えない味わい。

¥.$.
ヴィンテージ:2014年
評価日:2022年07月22日