グレートヴィンテージでなくともセカンドラベルとは思えないほどのクオリティで、ファーストに比べてリーズナブル。ただ、アタックや最初のうちは樽の強さに見合うブドウのポテンシャルに感じられるものの、数杯飲んでいるとややロースト感に押され気味で、若干のアンバランス感が浮き彫りになる。味わいはやや熟成感が出てきていることもあり、樽の馴染具合との差が目立つ頃合いなのかもしれない。香りは複雑で、初日は茎まで感じられるドライローズの香りが前面にあって、ブラックチェリーの酸も感じられて華やかな印象を受ける。他にも腐葉土や枯葉、キノコなど、右岸らしい湿った香りやチョーク、ピンクペッパーなども感じられ、2日目になると華やかさが和らぎ、湿った印象が強くなる。口に含むと、アタックは強めのロースト感と果実味が拮抗したパワフルな味わいに迎えられ、とてつもないポテンシャルに感じられるが、残念ながら後半は果実味の伸びが弱いというか、熟成を感じさせるエキス感ある味わいがロースト感に押されている印象を受ける。樽由来の甘味はしっかりとあり、酸味は中庸ながらエキス感が酸味の印象を強めているように感じる。タンニンはまだ少し存在感がある。余韻は長く複雑。

ヴィルジニー・ド・ヴァランドロー
Virginie de Valandraud
シャトー・ヴァランドローは、サン・テミリオンの谷に1989年に設立されたワイナリーです。オーナーであるジャン・リュック・テュヌヴァン氏は、ワインビジネスにおける豊富な経験と、ポムロールの銘醸「ル・パン」と同じくミシェル・ロラン氏をコンサルタントに迎えたことで、初ヴィンテージから高い評価を獲得。驚異的なスピードでトップワインの仲間入りを果たし、「シンデレラワイン」と称されています。 2012年には、サン・テミリオン第一特別級Bに昇格を果たしました。ヴィルジニー・ド・ヴァランドローは、テュヌヴァン氏の娘の名前を冠した、シャトー・ヴァランドローのセカンドワインです。1997年以降は独立したキュヴェとしてリリースされており、ファーストラベルと同様のこだわりで造られています。 ヴァランドローと同じ技術チームによって栽培・醸造され、高い品質レベルを誇ります。ワインは深みのある紫色で、ブラックチェリーやカシスなどの果実香とオーク樽由来の香りが優雅に溶け合っています。きめ細かなタンニンと凝縮感のある果実味、美しい酸が調和し、エレガントでリッチな味わいが魅力です。
7,238 円~
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アロマの詳細

温暖地の果実

赤系果実

黒系果実

加工・ドライフルーツ

花

植物・野菜

ドライハーブ等

ミネラル

土・森の下草

動物系

ナッツ

樹木

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2014年
評価日:2024年05月28日
セカンドラベルなことを鑑みても、ヴィンテージの割に熟成の進行が早いようには思うが、それでも完璧な熟成状態で飲み頃を迎えようとしている。タンニンが本当にあと一歩で馴染みきる頃合いで、あと数年でピークに達しそう。香りは、トップノートから熟したメロンのような熟成のヒントが感じられ、枯葉やおがくず、ヘーゼルナッツなど、ややウッディなノートをベースに、甘いタバコやバニラの甘やかさも感じられる。口に含むと、アタックから熟成ボルドーならでは甘味をしっかりと感じる。酸味が非常におだやかなこともあり、甘味がストレートに感じられる。タンニンはあまり気にならないが、わずかながら存在感はある。余韻も複雑で、タバコやバニラに加え、薬箱のようなニュアンスもあり、長く続く。金額もリーズナブルだったので、ピークを迎える頃に必ずリピートしたいワイン。

¥.$.
ヴィンテージ:2009年
評価日:2021年11月28日