ヴィンテージに左右されず、常にパワフルで飲みごたえのある造り。17年も味わいこそ少しエレガントな雰囲気もあるが、樽の効いたモダンな造りに変わりはない。香りは少し荒々しさがあり、タンニンもかなり気になり、飲み頃を迎えるには大分時間がかかりそう。香りは、トップノートにバニラの甘さとアーモンドの香ばしさがあり、ミドルノートは濃厚なエキス感あるブラックベリーやマラスキーノチェリーの果実香と唐辛子のようなべジ香があり、ラストノートにはバラのエレガントな香りが感じられる。唐辛子のノートは強く、鼻にツンと来る。スワリングすると右岸らしい腐葉土の複雑な香りも現れる。口に含むと、アタックから強いロースト感が印象的で、次いで濃厚な果実味、そしてしっかりとした酸味にほのかながらはっきりと感じられる樽由来の甘味があって、ロースト感はやや荒々しいものの、全体のバランスは良い。ただ、後半はタンニンが重く、引っかかりを感じるほどで、余韻もタンニンが覆い隠してしまっている感覚があり、今開けるのは少しもったいない頃合いではある。香りはブラックベリーの印象が強かったが、味わいはマラスキーノチェリーの主体で爽やかさが良いバランスを作っている。

ヴィルジニー・ド・ヴァランドロー
Virginie de Valandraud
シャトー・ヴァランドローは、サン・テミリオンの谷に1989年に設立されたワイナリーです。オーナーであるジャン・リュック・テュヌヴァン氏は、ワインビジネスにおける豊富な経験と、ポムロールの銘醸「ル・パン」と同じくミシェル・ロラン氏をコンサルタントに迎えたことで、初ヴィンテージから高い評価を獲得。驚異的なスピードでトップワインの仲間入りを果たし、「シンデレラワイン」と称されています。 2012年には、サン・テミリオン第一特別級Bに昇格を果たしました。ヴィルジニー・ド・ヴァランドローは、テュヌヴァン氏の娘の名前を冠した、シャトー・ヴァランドローのセカンドワインです。1997年以降は独立したキュヴェとしてリリースされており、ファーストラベルと同様のこだわりで造られています。 ヴァランドローと同じ技術チームによって栽培・醸造され、高い品質レベルを誇ります。ワインは深みのある紫色で、ブラックチェリーやカシスなどの果実香とオーク樽由来の香りが優雅に溶け合っています。きめ細かなタンニンと凝縮感のある果実味、美しい酸が調和し、エレガントでリッチな味わいが魅力です。
6,300 円~
生産地
タイプ
あなたの評価
テイスティングノート
12件の評価を集計
アロマチャート
アロマの詳細

温暖地の果実

赤系果実

黒系果実

加工・ドライフルーツ

花

植物・野菜

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

ミネラル

土・森の下草

動物系

ナッツ

樹木

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2017年
評価日:2025年05月26日
グレートヴィンテージでなくともセカンドラベルとは思えないほどのクオリティで、ファーストに比べてリーズナブル。ただ、アタックや最初のうちは樽の強さに見合うブドウのポテンシャルに感じられるものの、数杯飲んでいるとややロースト感に押され気味で、若干のアンバランス感が浮き彫りになる。味わいはやや熟成感が出てきていることもあり、樽の馴染具合との差が目立つ頃合いなのかもしれない。香りは複雑で、初日は茎まで感じられるドライローズの香りが前面にあって、ブラックチェリーの酸も感じられて華やかな印象を受ける。他にも腐葉土や枯葉、キノコなど、右岸らしい湿った香りやチョーク、ピンクペッパーなども感じられ、2日目になると華やかさが和らぎ、湿った印象が強くなる。口に含むと、アタックは強めのロースト感と果実味が拮抗したパワフルな味わいに迎えられ、とてつもないポテンシャルに感じられるが、残念ながら後半は果実味の伸びが弱いというか、熟成を感じさせるエキス感ある味わいがロースト感に押されている印象を受ける。樽由来の甘味はしっかりとあり、酸味は中庸ながらエキス感が酸味の印象を強めているように感じる。タンニンはまだ少し存在感がある。余韻は長く複雑。

¥.$.
ヴィンテージ:2014年
評価日:2024年05月28日