綺麗に熟成していてまさにピークを迎えている。ほぼほぼ完璧な状態だが、タンニンがやや重く、これ以上の溶け込みを期待しているとピークアウトしてしまいそうなのが唯一名残惜しい。香りは、トップノートはドライフィグやラムレーズンの熟したリキュール感ある果実香が強く、ミドルノート以降はトリュフやマッシュルーム、枯葉などのアーシーな香りとインクやワックスなど、メルロらしい香りもはっきりと感じられる。口に含むと、アタックから果実味というか旨味成分というか、非常に濃い味わいが広がり、熟した甘味や酸味もしっかりとあってバランスも良い。中盤以降はタンニンの存在感がやや重く、少し気になるのが残念な点だが、それを差し引いても熟成右岸ボルドーの旨味を堪能できる。余韻はマッシュルームのアーシーな風味から始まり、樽のロースト感が出てきて、チョコレートや紅茶の風味もあり、複雑な余韻が長く続く。

シャトー・ラ・クスポード
Château La Couspaude
シャトー・ラ・クスポードは、サン・テミリオンでグラン・クリュ・クラッセに格付けされているシャトーで、2世紀以上にわたりワイン造りを続けるオベール家が所有しています。フランス人からは「グルマンのワイン」と称され、完熟したブドウから生まれるリッチでセクシーなスタイルが特徴。城壁に囲まれた畑は、石灰質粘土の土壌で、主要品種であるメルロの栽培に適しています。平均樹齢35年のメルロを中心に手摘み収穫され、新樽100%で18〜20ヶ月熟成。一部は熟成期間中に新樽から新樽へ移し替える、いわゆる新樽200%を使用し、現代的なスタイルで造られています。豊潤で厚みのある味わいが楽しめるとともに、熟成能力も兼ね備えています。
8,800 円~
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ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:1997年
評価日:2025年06月29日
綺麗に熟成していて、まだ頂点には達していないがピークの域にあり、十分に飲み頃を迎えている。右岸らしさ全開のワインではないが、バランス良く完成度の高い優等生なワイン。香りは、ドライチェリーやブラックプラムのやや熟成感のある果実香とドライローズやタイムのハーブ系の香りが感じられ、コーヒーやタバコ、アーモンドなどの落ち着いた樽香が程良くあり、非常にバランスの良いアロマ。口に含むと、角の取れた柔らかいボディに迎えられ、アタックだけで十分に熟成が進んだワインであることが分かる。フレッシュさは無いが果実味や酸味はまだ力強さもあり、甘味もわずか程度で、もう少し熟成の余地がある。タンニンは十分に溶け込んでいて、意識を向けないとほとんど存在感は無い。余韻はドライチェリー、アーモンドに加え、わずかにチョコレートの甘い風味が感じられる。

¥.$.
ヴィンテージ:2008年
評価日:2024年11月12日