サン・テミリオンだか左岸ぽさがあり、カシスのジューシーさとタバコや杉の香りが印象的。グレートヴィンテージということもあるが、非常にパワフルで驚くほど長い余韻をもたらす強烈な果実味が魅力。さすがにタンニンもまだ重く、長期熟成向きのワイン。香りは、トップノートはカシスやタバコ、杉材、バラなど、サン・ジュリアンを彷彿とさせる香りが印象的で、他にもローズマリーやミネラル、埃、ピーマン、コーヒー、インクなど、複雑でメルロやカベルネ・フランをしっかりと感じられるアロマ。口に含むと、香りの印象以上に瑞々しくパワフルなカシスの果実味が圧倒的で、ボディも相まって相当にパンチのあるアタック。果実味由来と樽由来の甘味もほのかながらしっかりとあり、酸味が穏やかな分、アタックの味わいがそのまま余韻まで継続する。ただ、終盤にかけてはタンニンの重みが感じられ、気にならないとは言い難い存在感ではある。余韻はずっと続くかのように長く、最後までカシスの果実味は伸び、カカオやコーヒーのビターな甘味も伴い心地良いバランス。右岸の強烈な複雑味も好きだが、このくらいのバランス感も良いなと思わせてくれる素晴らしいワインだった。

シャトー・ラ・フルール・モランジュ
Château La Fleur Morange
シャトー・ラ・フルール・モランジュは、ボルドー右岸サン・テミリオン南東部のサン・ペイ・ダルマンに位置するワイナリーです。オーナー兼醸造家のジャン=フランソワ・ジュリアン氏は、元々は本業が大工という異色の経歴の持ち主。1999年に初ヴィンテージをリリースしたこのワインは、わずか2年目にしてロバート・パーカー氏から93点という高評価を獲得し、鮮烈なデビューを飾りました。ラ・フルール・モランジュの成功の秘訣は、類稀なテロワールにあります。サン・テミリオン特有の石灰質と保水性の高い粘土質に加え、酸化鉄を豊富に含む土壌は、ボルドー右岸でも最上級クラスと評されています。ワイン造りにおいては、一切の妥協がありません。収穫は手摘みで行われ、除梗も人の手によって丁寧に行われます。近年は、ラングドックで活躍するコンサルタント、クロード・グロ氏の指導のもと、更なる品質向上を目指しています。年間生産量はわずか5,000本という希少なガレージワインであるラ・フルール・モランジュ。凝縮感のある果実味としっかりとしたタンニン、そしてミネラル感溢れる味わいは、長期熟成にも適しており、将来を期待させる1本です。
4,620 円~
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アロマチャート
アロマの詳細

黒系果実

花

植物・野菜

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

ミネラル

土・森の下草

樹木

焦げ臭

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2015年
評価日:2024年03月23日