オー・メドックのクリュ・ブルジョワ級シャトー。グレートヴィンテージらしいしっかりとしたブドウのポテンシャルと全体的なまとまりの良さが感じられ、コスパの高い良ワインの印象。熟成感はなく、タンニンもまだまだ存在感があるので、もう少し寝かせてもいいが、飲み頃の期間は短そうな気配がするのが唯一気掛かりなポイント。香りは、トップノートにチョコレートの甘いノートやコーヒー、レザーなど、樽香中心に感じられるが、荒々しさはなく落ち着きを感じられる。ミドルノートには、カシスやプルーンの濃厚な果実香とスミレの花の香りが華やかで、樽香とのバランスが取れている。口に含むと、想像よりも柔らかいミディアムボディで、果実味や酸味、ロースト感は落ち着きがあり、熟成感こそ無いが大分こなれた印象を受ける。ただ、タンニンはまだザラつきがあり、終盤はタンニンの印象が強い。余韻は、タンニンに押されながらも、チョコレートとプルーンの程良い甘味が感じられる。

シャトー・クレマン・ピション
Château Clément Pichon
シャトー・クレマン・ピションは、ボルドー郊外パロンピュイユ村に位置し、14世紀から続く歴史を持つ由緒正しいシャトーです。1660年から1880年にかけては、ピション家が所有する1,000ヘクタールもの広大なシャトーとして栄え、ルイ14世も2度訪れたという、ボルドーの歴史を語る上で欠かせない存在でした。1881年の火災で壮麗なルネサンス様式のシャトーは焼失しましたが、その後再建されました。1976年からはファヤ家が所有し、品質向上と惜しみない投資により、かつての栄光を取り戻しつつあります。2003年にはクリュ・ブルジョワに認定され、2018年にはクリュ・ブルジョワ・シュペリュールに昇格するなど、近年注目を集めています。シャトーの復興を牽引したのは、サン・テミリオンのシャトー・ラ・ドミニクの復興にも携わった、故クレマン・ファヤ氏です。彼はブドウ樹の植え替えや有機栽培の導入、そして著名な醸造コンサルタントであるミシェル・ローラン氏を招聘するなど、品質向上に尽力しました。その結果、現在ではピュアな果実味を引き出した、若いうちから楽しめるしなやかなスタイルのワインを生み出しています。ワインは、オー・メドック南部の、水はけの良い砂利質土壌の畑で栽培されたブドウから造られます。収穫されたブドウは、温度管理されたステンレスタンクで発酵され、12ヶ月間熟成されます。こうして生まれるワインは、親しみやすく、ピュアな果実味が魅力です。ロバート・パーカー氏の著書『ボルドー第4版』でも、「とても果実味のある、しなやかなスタイルのワイン」と高く評価されています。
4,840 円~
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甘味
酸味
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余韻の
長さ
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ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2015年
評価日:2024年08月25日