綺麗に熟成していて、もう数年待てばピークだが、今も十分ピーク域には入っている。香りは熟成感がしっかりとあり、複雑でどの要素もバランスよくしっかりと感じられていつまでも楽しめる魅力的なアロマ。ドライカシスの香りがベースにありつつ、杉材や落葉、薬箱、コーヒー、チョコレート、白胡椒、クローヴ、甘いタバコなどが感じられる。口に含むと、タンニンは十分に溶け込み、こなれた柔らかいボディに迎えられる。干されたニュアンスの果実味だが、酸味はまだしっかりとあり、熟成ボルドーらしい甘味はまだ感じづらい。余韻は薬箱のニュアンスとドライローズ、そしてタバコのスモーキーさが長く続く。グレートヴィンテージらしいポテンシャルの高さが光る逸品で、数年内に再度出会えたらリピートしたいと思えるワイン。

シャトー・ラ・ラギューヌ
Château La Lagune
シャトー・ラ・ラギューヌは、メドック格付け3級のワインで、オー・メドック地区に位置しています。1950年代に霜害で荒廃していましたが、1958年にジョルジュ・ブリュネ氏によって買収されて全面的な改善が行われ、その後はシャンパーニュ・アヤラ社が所有し、見事な復活を遂げています。50年弱にわたり女性醸造家が指揮を執る珍しいシャトーでもあります。土壌は水はけの良い砂と砂利質の混ざりあったもので、ブドウ品種はカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、プティ・ヴェルドが栽培されています。熟練のスタッフが手摘みで収穫し、収穫量は1haあたり40-45hlにコントロールされ、ワイン造りでは最新技術と人の手が組み合わさり、畑ごとに醸造されます。毎ヴィンテージほぼ100%の新樽のフレンチオークを使い、18ヶ月熟成させています。豊かで肉付きの良い骨格のあるワインは、ときにポムロル的であり、ときにグラーヴ的であり、さらにはブルゴーニュ的でもあると形容されています。
7,260 円~
生産地
タイプ
あなたの評価
テイスティングノート
14件の評価を集計
アロマチャート
アロマの詳細

温暖地の果実

トロピカルフルーツ

赤系果実

黒系果実

加工・ドライフルーツ

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

発酵・乳製品

ミネラル

土・森の下草

動物系

樹木

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質

酒類
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:1996年
評価日:2023年09月24日
ハーフボトル2000年。香りのトップノートがバナナやメロンなど、熟したトロピカルフルーツを思わせる芳醇な香りで、素晴らしいワインに出会えたと期待が高まる。先に進むと、腐葉土やキノコの湿り気のある香りが感じられ、ほのかにクレーム・ド・カシスやメントールにも近い薬箱のニュアンスも感じられる。時間が経つとコーヒーのニュアンスも出てくるが、本当にニュアンス程度。全体的にはまだ熟成ワインと呼べる入り口に立ったくらいの頃合いで、ハーフボトルでもあと5年くらい待ちたい。口に含むと、やはりまだ熟成途上だと感じさせる厚みの残っているボディを感じる。果実味や酸味はかなり落ち着いてきているが、まだ瑞々しさも感じられ、熟成ボルドーらしい甘味もまだ現れていない。タンニンは十分にこなれているがあと一歩。余韻は長く、タバコのスモーキーさと薬箱の独特のニュアンスが鼻から抜けるように残る。今飲んでも十二分に美味しいが、せっかくならピークでも味わってみたい一本。

¥.$.
ヴィンテージ:2000年
評価日:2021年05月23日