89ヴィンテージ。ボルドーとしてはグレートヴィンテージだが、ムートンとしては大成功とは言えないヴィンテージ。ピークは過ぎているが、まだ終わっていない。やや酸化が進んだ酸味が感じられるが、他の要素も力強くフォローしてくるので、時間が経つとあまり気にならなくなる。舌で感じる甘味はほとんどないドライなワインだが、香りから余韻に至るまで、黒蜜のようでいて上品な甘やかさがあり、脳に甘い記憶が残る。香りの複雑味は期待どおりの素晴らしさで、期待以上だったのは余韻の長さ。メントールやタバコ、わずかな黒蜜のニュアンスが恐ろしいほど長く続くので、ゆったりと長い時間をかけてワインを楽しめた。変化を期待して2日目に持ち越したが、残念ながら1日目のような力強さは失われつつあり、最後の輝きだったようだ。

シャトー・ムートン・ロートシルト
Château Mouton Rothschild
シャトー・ムートン・ロートシルトは、ボルドーメドックの五大シャトーの一つで、メドック格付けにおいて唯一昇格を果たしたワインでもあります。格付けがされた1855年当時は2級でしたが、ロートシルト家の努力により、118年後の1973年に1級への昇格を果たしました。その際、「我1級になりぬ、かつて2級なりき、されどムートンは昔も今も変わらず」という有名な言葉を残しています。また、アートなラベルも注目され、毎年著名なアーティストが描く美しいラベルにはコレクターも多くいます。シャトー・ムートン・ロートシルトは、五大シャトーの中で最も繊細で優雅なワインと評価され、カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高く、長期熟成型のワインとして知られています。
77,000 円~
生産地
タイプ
あなたの評価
テイスティングノート
105件の評価を集計
アロマチャート
アロマの詳細

柑橘系果実

トロピカルフルーツ

赤系果実

黒系果実

加工・ドライフルーツ

花

植物・野菜

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

発酵・乳製品

ミネラル

土・森の下草

蜜

動物系

ナッツ

樹木

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質

酒類
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:1989年
評価日:2020年12月05日
香りは杉やタバコの重々しいニュアンスが強いが、黒系果実やスパイスなどの香りもしっかりとあり豊かで複雑。味わいは果実味と酸味が強く明るい印象。特に酸味が強く例年のムートンとは違った印象。余韻の石灰のようなミネラルが甘味を感じさせるが、アタックには甘味も感じない。タンニンもそこまで強くはなく、ややミディアム寄りのフルボディといった感じ。

¥.$.
ヴィンテージ:2017年
評価日:2020年10月31日