素晴らしいワインであることは変わりないが、セカンドでも若いヴィンテージでも感じられたオー・ブリオンらしい、まろやかさが感じられなかった。むしろ、フレッシュな左岸の樽香の荒々しさが感じられ、まだまだ飲み頃からは遠く、09年とさ大分造りが違う印象。香りは、トップノートからカシスのフレッシュな果実香が主体でありつつ、コーヒーやタバコ、なめし革、黒コショウ、チョコレートなどの樽由来の香りも強い。他にもバラやメントール、わずかにピーマンのニュアンスもあり、香りからもフレッシュさが感じられる。口に含むと、アタックから果実味とともに樽由来の甘味がほのかながら感じられ、酸味も中庸からやや強いくらいの穏やかさで香りほどの荒々しさは感じないが、カシスのフレッシュな味わいが印象的で、もっと若いヴィンテージを飲んでいるような感覚になる。タンニンはまだ存在感はあり、わずかに舌触りがある。余韻も樽由来の風味が強く、コーヒーやタバコ、なめし革など、全体的にスモーキーで棘々しい。二日目になるとダークチョコレートの風味が強まり、まろやかで心地良い余韻となった。個体差はあるが、これなら少なくとももう5年は寝かせておきたいヴィンテージ。

ル・クラレンス・ド・オー・ブリオン
Le Clarence de Haut Brion
ル・クラレンス・ド・オー・ブリオンは、メドック格付け第一級シャトー・オー・ブリオンのセカンドラベルです。2006年まではシャトー・バーン・オー・ブリオンという名前でしたが、2007年から現在の名前になり、ボトルもファーストラベル同様に重厚感のあるものになりました。歴史あるオー・ブリオンと同一畑の若樹ブドウを使用し、ファーストラベルに匹敵するエレガンスを誇ります。特に樹齢以外はファーストと同様の品質管理や土壌を持ち、その完成度は非常に高く、セカンドラベルとしては、ラトゥールのレ・フォール・ド・ラトゥールと双璧を成すと評価されています。長期熟成にも適しており、ワイン評論家ロバート・パーカー氏も最高のセカンドワインの一つと絶賛しています。
22,363 円~
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余韻の
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ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2010年
評価日:2024年12月20日
まだ15,16年ヴィンテージのほうが香り豊かなくらい閉じて眠っている状態。このワイン単体で見れば、非常にクオリティが高く素晴らしいのだが、他のヴィンテージも飲んでもっとポテンシャルがあるワインだと知っていると、今開けるのはもったいないと感じてしまう。ただ、口に含むと圧倒的な果実味は感じられ、今後のポテンシャルは十分に感じられる。香りは、ブラックベリーの果実香はあるが、閉じていて香り立つ感じではなく、カカオや黒鉛の重々しいニュアンス、リコリスやクローヴのスパイシーさのほうが印象的。西洋杉の少し青い香りもあり、まだまだフレッシュ。二日目にはアーモンド、ダークチョコレート、メロンなど少し開いてきた様子もあるが、それでもまだ早いと感じる。味わいは、果実味と酸味が強く、ロースト感もあって非常にパワフルなフルボディボルドーだが、欲を言えばやはり香りの豊かさが伴ってほしかった。また、タンニンもまだ溶け込んでいるとは言い難く、重く残る感覚がある。ポテンシャルは間違いないので、あと5年は寝かせておきたい。

¥.$.
ヴィンテージ:2009年
評価日:2022年12月11日