まだまだ飲み頃は先だと思いつつ開けてみると、想像以上にタンニンは溶け込み、荒々しさは無く、濃厚な果実味を堪能できる良い頃合いだった。香りは、干して果汁が濃縮されたようなブラックベリーの濃厚な果実香を中心にしながら、トータルでは湿った土や森の下草などの湿り気を感じさせる香りが印象的。他にも甘味の無いカカオと一方で甘味を感じるリコリス、わずかにクレーム・ド・カシスやトリュフの熟成香も感じられ、複雑味もあって香りだけでも非常に楽しめる素晴らしいアロマ。口に含むと、香りの印象と同じく、ブラックベリーの濃厚な果実味がアタックから余韻まで長く感じられ、一口で長い時間楽しめる。ロースト感はあまり強くはなく、甘味も果実味由来と感じられるくらいブドウのポテンシャルで味わいが形成されていると感じる。酸味もしっかりとあって甘ったるい印象はない。タンニンは驚くほど滑らかで、軽いという印象はないが、舌に堆積する感覚も収斂感もなく、気になる瞬間がほとんどない。余韻は引き続きブラックベリーの果実味が続くとともに、カカオの甘味の無い風味も非常に長く続く。マルゴーらしさも感じられる文句なしの素晴らしいワインだった。
シャトー・ラスコンブ
Château Lascombes
シャトー・ラスコンブは、17世紀の初代オーナー、騎士アントワン・ドゥ・ラスコンブの名に由来し、メドック格付け第2級のシャトーです。長年の間、2級に不相応と言われてきましたが、2001年にアメリカの投資組合「コロニーキャピタル」がオーナーとなり、ミシェル・ロラン氏やアラン・レイノー氏などの著名なコンサルタントを招聘して栽培と醸造の徹底的な改革を行いました。土壌の地質調査や品種の植え替え、手積みの収穫など、多岐にわたる改革により、現在では高品質なワインが生み出されています。特にボルドー左岸では珍しく、メルロ種の比率が高いことが特徴で、華やかでエレガントなスタイルが表現され、力強さとエレガンス、ふくよかな丸みとタンニンの豊かさを兼ね備えたモダンで華のある赤ワインです。
10,670 円~
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ヴィンテージ:2016年
評価日:2023年03月12日