樽の効かせすぎか劣化なのか、石油のようなやや行き過ぎた焦げ臭が鼻につき、口に入れるのを躊躇ってしまう。口に入れてしまえば、強い酸味が樽の風味を上書きし、余韻にかけて樽由来の甘味が戻ってきてよいバランスに感じられるのだが、いかんせん香りが尖り過ぎていて人を選ぶワイン。香りは、レッドチェリーやスミレのブルネッロらしいがありつつも、石油や煙、ワックスなどの刺々しさに気を取られがちで、ディルやフェンネルなどのアーシーなハーブ香もバランサーというよりもより尖った印象を引き立てている。味わいはチェリーの酸味の効いた味わいで、タンニンは軽く、ボディもライト寄り、ロースト感もほとんどなく、アタックから中盤までは甘味もなく、純粋なブルネッロの味わいを楽しめる。余韻は、キャラメルの甘い風味とナツメグやディルのスパイシーさが合わさり、バランスの良い余韻が長く続く。香りだけ何とかしてくれればポテンシャルを感じられるワイン。

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ
Brunello di Montalcino
ヴェントライオは、イタリア・トスカーナ州モンタルチーノの、ティレニア海からの風を感じる標高480mのヴェントライオ丘の上にあるワイナリーです。19世紀から続くブドウ栽培農家の5代目、ルイージ・ファンティ氏が1988年に畑を引き継ぎました。長年大手メーカーにブドウを販売していましたが、2003年から自家元詰を開始し、「ヴェントライオ」としてワインをリリースしています。年間生産量は約7万本、14.5ヘクタールの畑では、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、ロッソ・ディ・モンタルチーノ、サンタンティモなどを生産しています。「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」は、樹齢20~25年のサンジョヴェーゼ・グロッソを使用し、実質ビオロジコで栽培されています。醸造コンサルタントには、マウリツィオ・カステッリ氏を迎え、自生酵母による発酵、スラヴォニア産とフランス産のオーク樽を用いた4年間の熟成など、テロワールを表現したワイン造りを行っています。味わいはスパイシーで凝縮したプラムやシダー、なめし革のノート、滑らかなタンニンと美しい酸が特徴です。長期熟成のポテンシャルも備えたエレガントなスタイルのワインに仕上がっています。
6,270 円~
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サンジョベーゼ:100%
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植物・野菜

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酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2016年
評価日:2024年08月29日