アルザスのピノ・グリ。かなり甘味がしっかりとしていて、トロピカルフルーツをシロップ漬けにしたような香りや味わいで、複雑味は少なく、ワイン感はやや薄いものの、お酒としては美味しい。また、意図した造りではないようだが、微発泡なのもカジュアルドリンクな印象を強めている。香りは、トップノートからライチの甘やかな香りが印象的で、他にもマルメロや白桃などの甘味の強い果実香を主体に、アロエのようなハーブ香も感じられる。口に含むと、アタックから香りの印象以上にしっかりとした甘味が感じられ、余韻もシロップ漬けしたライチのような風味が無限に続くかのように長く残り、終始甘味の印象が強い。ただ、果実味や酸味もしっかりとあって、甘味が強いといっても辛口の範囲であり、甘過ぎるということは決してない。終盤にかけてはダージリンの紅茶葉のような渋味がわずかにあり、アクセントとして面白い。

ピノ・グリ ボーレンベルグ
Pinot Gris Bollenberg
アルザスに本拠を置くヴァランタン・チュスランは、2世代にわたりビオディナミ農法を実践するワイナリーです。現在は13代目のマリーとジャン・ポール姉弟が当主を務め、純粋で品種の個性が明確に表現された、クリーンなワイン造りを行っています。ピノ・グリ ボーレンベルグは、単一畑ボーレンベルグで栽培されたピノ・グリを用いて造られます。ボーレンベルグはアルザスで最も乾燥した丘の一つで、ヴォージュ山脈から東に突き出た石灰岩の丘です。畑は主にジュラ紀の硬い石灰岩土壌から成り、ワインにミネラルのストラクチャーとフレッシュさをもたらします。このテロワールが長期熟成に適したピノ・グリを生み出します。醸造は伝統的なフードル(大樽)で行われ、天然酵母のみを使用。熟成も同じくフードルで18ヶ月間行われます。品種のアロマと芳醇さを保ちつつ、完全に辛口のスタイルに仕上げられています。ワインは白桃やドライアプリコットなどを思わせる芳醇でエレガントな香りが立ち上ります。味わいは、フレッシュで豊満な果実味と素晴らしい酸が調和し、しっかりとしたボリューム感があります。石灰質土壌由来のミネラル感が非常に長い余韻まで続き、ワインに複雑さと骨格を与えています。若いうちから感じられるスモーキーさやドライフルーツのニュアンスも特徴で、長期熟成のポテンシャルも備えています。
4,950 円~
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ピノ・グリ:100%
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ヴィンテージ:2017年
評価日:2025年05月02日