グレートヴィンテージということを差し引いてもセカンドとは思えないほどレベルが高く、特にタンニンの滑らかさは、飲んでいてその存在をほとんど気にならないほどで、早くから楽しめるセカンドラベルとしての役割を果たす仕上がりになっている。香りも複雑で、トップノートにはチョコレートやコーヒー、アーモンドなどの落ち着いた印象の樽香と、それらに負けない瑞々しい黒系果実の香りがあり、ミドルノートにはインクっぽいノートがはっきりと感じられ、ラストノートにはリコリスやクローヴのスパイシーさと、アクセント程度にほのかにユーカリの青さが感じられる。口に含むと、グレートヴィンテージらしいパワフルな果実味とロースト感に迎えられ、樽由来の甘味もしっかりとあり、それらとバランスが取れる強い酸味も感じられる。タンニンは物凄く滑らかで、ほとんど気にならないほどだが、ボディにはボリュームが感じられる。余韻はチョコレート、アーモンド、コーヒーとトップノートの風味と同じで一貫性があり、最初から最後まで完成度の高さを感じさせてくれる。同じくグレートヴィンテージの09年や10年もレベルは高かったが、さらに一段レベルが上がったと思えるヴィンテージだった。

パゴド・ド・コス
Pagodes de Cos
「レ・パゴド・ド・コス」は、メドック格付2級シャトー・コス・デストゥルネルのセカンドラベルで、1994年から造られています。シャトー・コス・デストゥルネルといえば、毎年の品質向上により、1級シャトーに匹敵する存在となり、ロバート・パーカー氏ら著名評論家から高い評価を受けています。歴史は実業家ルイ・ガスパール・デストゥルネル氏の手により、砂利の丘を意味する「コス」と呼ばれていたブドウ畑を購入されることから始まりました。醸造所は東洋の寺院風な建築様式で、2000年からはミシェル・レィビエ氏によって経営され、近代的な醸造設備へと進化しました。地理的にはメドック1級に隣接し、土壌条件も類似しています。特筆すべきは、メルロの割合が全体の40%と高いことでしたが、近年の変化では、ファーストラベルのカベルネ・ソーヴィニヨンの割合が増え、それに伴いファーストラベルに使われていた良質なメルロがレ・パゴド・ド・コスに使用されるようになったことで、一段と素晴らしいものとなり、評価も急上昇しています。
6,919 円~
生産地
タイプ
アルコール
14.5%
あなたの評価
テイスティングノート
14件の評価を集計
アロマチャート
アロマの詳細

赤系果実

黒系果実

加工・ドライフルーツ

花

植物・野菜

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

発酵・乳製品

土・森の下草

動物系

ナッツ

樹木

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2016年
評価日:2024年08月08日
抜栓初日は、10年熟成とは思えないほど若々しく、コスらしいミントやサンダルウッドの清涼感ある香りが強く、二日目でようやく熟した黒系果実の印象が強くなったくらいで、まだ熟成香も然程感じられない。タンニンはよく馴染んでいて滑らかな口当たりで、飲み頃を迎えているとは言えるかもしれないが、もう少し寝かせたほうが楽しめそう。

¥.$.
ヴィンテージ:2009年
評価日:2020年09月19日