16年ヴィンテージがすでにタンニンがほとんど溶け込んでいるくらい早飲みに適していたので、18年も試してみたが、こちらもタンニンの具合が良く、十分に楽しめる状態だった。最近のコスはタンニンの質が非常に良い。香りは、トップノートにチョコレートの甘やかな樽香とカシスやブルーベリーのジューシーな果実香があり、ミドルノートにはミントの爽快さはっきりとありつつ、パウダー感のあるアーモンドの香ばしさ、リコリスや黒コショウのスパイシーさとバランスが良く、ラストノートにはインクっぽいメルロらしい香りも感じられる。口に含むと、ブドウのポテンシャルが感じられる充実した果実味と、荒々しさの取れたロースト感、ほのかな甘味、酸味とのバランスが良い味わい。タンニンはさすがにまだ溶け込みきってはないが、意識しなければ気にならない程度に滑らかかつ軽めで、ボディもミディアムで飲み疲れないスタイル。余韻にはタバコのスモーキーさとコーヒーの風味が感じられ、長く続く。さすがのクオリティで非常にコスパの良いワイン。

ジェ・デストゥルネル
G d'Estournel
「ジェ・デストゥルネル」は、サン・テステフのトップシャトー、メドック格付け第2級のシャトー・コス・デストゥルネルがメドック北部「グレ」の地で手掛けるワインです。以前は「グレ・バイ・コス・デストゥルネル」という名前でしたが、2019年に名称とラベルを変更しました。畑は、ジロンド河の河口にほど近く、冷涼で風通しが良い砂利質の土壌で、フレッシュでフルーティなワインが生まれます。畑では高密度の密植が行われ、光合成を促すために歯一枚一枚を管理し、収穫はすべて手摘みで行われます。醸造はグラン・ヴァン、コス・デストゥルネルと同じチームが担当し、丁寧に造られます。熟成は新樽比率50%で14ヶ月。豊かな果実味と凝縮感のあるストラクチャーが特徴です。
3,980 円~
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ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2018年
評価日:2024年08月11日
タンニンが非常に滑らかで、16年ヴィンテージにしては溶け込みも進んでいて、わずかに存在感はあるものの、味わいの邪魔をしない状態で飲み頃を迎えつつある。ただ、初日はユーカリの青いニュアンスもあり、香りや味わいはまだまだフレッシュで、熟成感は出ていない。香りは、タバコやコーヒーのスモーキーさとカシスやブルーベリーのジューシーな果実香のバランスが良く、他にも黒コショウや乾いた土、ユーカリのニュアンスなど、程よく複雑味もある。口に含むと、アタックから終盤まで一貫して果実味、酸味、甘味、ロースト感のバランスが良く、タンニンは滑らかでかなり溶け込んでいて気にならず、完成度の高さを感じられる味わい。ボディもミディアム程度で飲み疲れない。余韻は、タバコのスモーキーさを中心に、初日こそユーカリのニュアンスがあったが、2日目には無くなり、コーヒーやダークチョコレートのどっしりとした風味とともに長く続く。終始満足度の高く、金額をはるかに超えるクオリティのワイン。

¥.$.
ヴィンテージ:2016年
評価日:2024年06月30日