しっかりと熟成が進んでいて乾燥させた果実の風味が良く出ていて味わい深い。一方で、樽香は元々控えだったのか、複雑味にはやや欠け、熟成の醍醐味には乏しい。香りは、トップノートにチョコレートやバニラの甘いノートが強く、若いボルドーとあまり差の無いトップノートに感じられるが、その奥にはしっかりとドライカシスやドライチェリー、ドライローズといった熟成香があり、綺麗に枯れたといえる良い熟成具合を感じさせてくれる。また、白胡椒のあっさりとしたスパイシーさも強い。味わいも香りの印象と同様に、ドライカシスやドライチェリーの干されたような果実味が魅力的。一方で、甘味は樽由来、熟成由来のどちらもあまり感じられず、酸味はしっかりと感じられる。タンニンは意外と存在感が強く、比較的ざらつく感触が残る。余韻は長くはないが、余韻まで果実味が良く伸び、ドライローズの華やかな風味も鼻を抜けて心地良い。

シャトー・ボイド・カントナック
Château Boyd-Cantenac
シャトー・ボイド・カントナックはメドック格付け第3級のシャトーで、1754年にアイルランド出身の羊毛商人、ジャック・ボイド氏によって創設されました。一時は姿を消し、1920年の復興後も低迷していた時期がありましたが、1997年にボルドーの父と呼ばれる醸造学者、ペイノー博士の指導により品質は向上し、2000年頃からパーカーポイントも90点以上の高い点数を安定して獲得するようになりました。畑ではカベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロ25%、カベルネ・フラン8%、プティヴェルド7%を有機栽培。手摘みと機械を併用し、丁寧な選果後、コンクリートタンクで発酵とマセラシオンを実施。58%の新樽で12~18ヵ月間熟成。マルゴーの気品と優雅さを体現したクラシカルなスタイルです。
7,150 円~
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薬品・化学物質

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味わい
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ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:1996年
評価日:2023年07月29日
すでに飲み頃のピークは過ぎ、味わいは果実味はスカスカで酸味だけ残っている感じ。香りはまだ味わいほどスカスカではないが、コーラのような柑橘とスパイスのような独特なニュアンスを感じる。

¥.$.
ヴィンテージ:1989年
評価日:2020年06月27日