荒々しさは取れているものの、最初のうちは樽香が前面に出ていて、味わいもロースト感の印象が強いが、落ち着いてくると果実味の印象が強くなり、2日目は樽の印象よりも圧倒的に果実味のインパクトが勝る。このヴィンテージにしてはタンニンはかなり馴染んでいて早くから楽しめるスタイルだが、もう少しだけ寝かせると抜栓直後から良いバランスが楽しめそう。香りは、抜栓直後はトップノートにコーヒーや黒コショウなどの樽由来の香りが強く、ミドルノートにはミントをはっきりと感じられ、酸味の乗ったブラックチェリーとともに樽香とのバランスをとっている。2日目には煮詰めたブラックベリーのような濃厚なベリー香が主体に変わる。口に含むと、アタックはまずロースト感と酸味から始まり、徐々に果実味の印象が増していき、余韻までしっかりと果実味を感じるほど素晴らしい伸びを見せる。2日目はアタックから果実味全開で、ロースト感の印象は落ち着いた。甘味は無くドライで、タンニンはわずかに存在感はあるものの、このヴィンテージにしてはかなり溶け込んでいてスムーズ。ボディもミディアム程度で、ロースト感がもう少し落ち着いたらエレガントな印象になりそうなワイン。

シャトー・マルキ・ド・テルム
Château Marquis de Terme
シャトー・マルキ・ド・テルムは、ボルドー地方マルゴー村に位置する歴史あるシャトーです。1762年、当時のオーナーであったテルム公爵フランソワ・ド・ペギラン・ド・ラブストが、自身の爵位を冠したことがシャトー名の由来となっています。「テルム」とはローマ浴場を意味し、ラベルには侯爵の証である宝冠が描かれています。19世紀から20世紀前半にかけては所有者が目まぐるしく変わるなど、苦難の時代が続きましたが、1935年にセネクローズ家がシャトーを購入してからは、一族による経営が続いています。シャトー・マルキ・ド・テルムは、1855年のメドック格付けで4級に認定された実力派シャトーです。長らくフランス国内での販売が中心であったため、海外での知名度は高くありませんでしたが、近年品質が向上し、国際的な評価も高まりつつあります。マルゴー村の格付けシャトーの中でも比較的リーズナブルな価格で楽しめるのも魅力です。ワインは、カベルネ・ソーヴィニヨンを主体に、メルロ、プティ・ヴェルド、カベルネ・フランをブレンドして造られます。力強く肉厚な果実味と、しっかりとした骨格を持ち、長期熟成に向くスタイルです。深みのある味わいは、ボルドーワイン愛好家を魅了してやみません。
4,819 円~
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¥.$.
ヴィンテージ:2016年
評価日:2024年08月14日