非常にスタンダードなボルドー左岸ワインといったところで、強烈な個性はないものの、リーズナブルな金額と十分なクオリティで、一つの目安になるワインだと思う。香りは、カシスのジューシーな果実香を中心に、タバコの葉のスモーキーさも特徴的。初日はバーベキューのような強めのロースト香もあったが、2日目には落ち着き、他にもミント、林床、ダークチョコレートなど、多角的なアロマを持っている。口に含むと、酸味の乗った瑞々しいカシスの味わいで、酸味のおかげか香りの印象よりもロースト感は控えめ。樽由来の甘味はほのかにあり、酸味とのバランスは良い。タンニンは存在感はあるがあまり重みはなく、ボディもミディアム程度で比較的エレガントに感じられる。果実味の強度自体はそこまで強くはないが、余韻までしっかりと伸び、カカオやタバコの風味とともに長めに続く。グレートヴィンテージにしては控えめな造りだが、王道といった感じで好感が持てるワイン。

シャトー・カントメルル
Château Cantemerle
シャトー・カントメルルは、メドック地区最南端、オー・メドックに位置する歴史あるワイナリーです。名前は、庭園でさえずる(カント)クロツグミ(メルル)に由来し、大木のある大きな公園に面した「眠れる美女」と称される美しいシャトーです。メドック格付けでは5級に位置していますが、その品質は安定して高く、格付け以上の実力を持つと評されることもあり、フィロキセラ禍にあった19世紀後半には、比較的被害が小さかったこともあり、ラフィットよりも高値で取引されていた記録もあります。ワインはフレンチオークで12カ月熟成し、バニラのテイストが印象的。初めはチャーミングでフルーティながら、熟成するとシャトー・マルゴーを彷彿とさせるようなエレガントで優美な味わいが広がり、タンニンの芯が凛とした印象を与えます。
3,480 円~
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タイプ
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アロマチャート
アロマの詳細

赤系果実

黒系果実

加工・ドライフルーツ

花

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

ミネラル

土・森の下草

動物系

ナッツ

樹木

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質

酒類
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2016年
評価日:2024年03月27日
香りにそこまでの複雑味がないが、凝縮された果実やドライフラワーの香りが強く華やか。松の香りがやや特徴的。味わいも果実味が非常に強く、まだタンニンも収斂性を感じるほどしっかりとしている。余韻はタンニンに押されて若干あっさりめ。瑞々しさやタンニンの様子からもう少し熟成はできそうだが、しっかりと熟成感があり、まさに飲み頃といった感じ。

¥.$.
ヴィンテージ:2002年
評価日:2020年08月30日