天日干ししたような熟成感と凝縮感があり、大分熟成が進んできた印象だが、収斂感が未だ強く、ピークまでにタンニンが溶け込みきるのか心配。熟成感はあるものの、果実味は伸びがありパワフルで、酸もしっかりと残っているため、まだまだ熟成余力はあり、もう数年は様子見できる余地はありそう。香りは、トップノートはチョコレートやタバコなどの樽香がしっかりと感じられ、ミドルノートはレーズンのような赤黒系果実の天日干しのような濃厚な果実香があり、ラストノートには接着剤や唐辛子などの少し尖った香りも感じられる。口に含むと、アタックから凝縮感ある濃厚な果実味があり、アタックの時点でも果実味は強いが、その後もグングンと伸びてきて、ブドウのポテンシャルの高さを感じさせる。アタックから一拍置いて酸味もしっかりと感じられる。甘味も熟した果実の甘味があるにはあるが、酸味の強まるテンポが一拍空くのと、中盤からすでにタンニンの収斂感が感じられるため、甘味を感じる時間が非常に短い。タンニンは重くはないが、収斂感ははっきりとかつ長く感じられ、飲み頃とは言い難く、せっかく熟成感が出てきているのにもったいない印象を受ける。

バローロ ブリッコ・ボスキス
Barolo Bricco Boschis
カヴァロットは、1928年創業のバローロの名門ワイナリーです。5世代にわたり家族経営を続け、現在はジュゼッペ氏が当主を務めています。ワイナリーはバローロの中心に位置するカスティリオーネ・ファレット村にあり、周囲を畑が取り囲んでいます。中でも単独所有クリュのブリッコ・ボスキスは、バローロで初めて有機栽培が導入された歴史的な畑です。丘の頂上に位置し、日当たりや水はけが良く、ブドウ栽培に最適な条件を備えています。カヴァロットでは、化学農薬や除草剤を極力使用せず、自然と共生する農法を実践しています。収量も厳しく制限し、凝縮感のあるブドウを収穫しています。醸造においても伝統的な手法を重視し、自然酵母を用いた発酵やスラヴォニアンオークの大樽での長期熟成を行っています。ブリッコ・ボスキスから生まれるバローロは、カヴァロットを代表するワインです。しっかりとした骨格を持ちながら、酸とタンニンのバランスに優れたエレガントなスタイルが特徴です。複雑で芳醇な香りと長い余韻が楽しめる、長期熟成にも向いたワインです。
11,350 円~
生産地
タイプ
品種
ネッビオーロ:100%
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アロマチャート
アロマの詳細

赤系果実

加工・ドライフルーツ

花

植物・野菜

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

土・森の下草

ナッツ

焦げ臭

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2013年
評価日:2025年08月17日
クラシカルバローロの造り手カヴァロットのスタンダードキュヴェ。数年前にも同じく12年だったかその前後のヴィンテージを飲んで、タンニンの収斂性が物凄く記憶に残っているが、16年を買ったので12年に再チャレンジした結果、タンニンはまだ少し収斂感があるものの、飲めないほどではない頃合いだった。香りにはトリュフのような熟成香も感じられるが、クランベリーやザクロのような酸味を感じる活き活きとした果実香が主体で、アーモンドのカラッとしたニュアンスやバラの香りがある。最初はトリュフや土のアーシーなアロマという印象だったが、時間が経つにつれ、バラの香りが力強さを増し、華やかな香水のようなアロマという印象に変わる。口に含むと、クランベリーのしっかりとした果実味と酸味を感じるが、香りの印象よりは穏やかになり、熟して甘味が出てきている。タンニンは重みはないが、収斂感が少し気になるので、飲み頃というにはあと数年ばかり足らない。余韻は非常にあっさりと引けてしまうが、香りと味わいの完成度が高いためか、不思議と物足りなさは感じない。飲み頃はまだ先だが、今でも十分にポテンシャルを感じられ、楽しめる頃合いではある。

¥.$.
ヴィンテージ:2012年
評価日:2021年07月21日