18年がブドウのポテンシャルが低く、スカスカな印象だったが、17年はさすがのグレートヴィンテージで、ネゴスものであってもしっかりとしている。ただ、樽の強さは相変わらずで、樽香は控えめなものの、味わいは甘味がかなり強めに感じられ、少しだけしつこくも感じられてしまう。とろみを感じるほどの豊富なミネラルが魅力的で、強すぎる甘味があってなお美味しく味わえる。香りは比較的シンプルで、トップノートはロースト感控えめなヘーゼルナッツの程良い香ばしさから始まり、ミドルノートはライムの果皮の落ち着きはあれどしっかり酸味を感じさせる柑橘香があり、ラストノートは石のようなミネラル香がはっきりと感じられる。口に含むと香りの印象とは打って変わり、酸味は穏やかで甘味がアタックから一番印象に残る味わいで、蜂蜜に加え、終盤から余韻にかけてはバニラの風味も強く感じられる。ニューワールドよりは甘味は控えめだが、ブルゴーニュで考えればトップクラス。余韻は表情豊かで、蜂蜜やバニラの他にもヘーゼルナッツやライムピール、そしてミネラルもしっかりと感じられ、甘味は強いが甘ったるくはない程度のバランスに落ち着き、粘性に乗って驚くほど長く続く。

サン・トーバン プルミエ・クリュ レ・コンブ
Saint-Aubin 1er Cru Les Combes
マルク・コラン・エ・セ・フィスは、「サン・トーバンの王」と称されるマルク・コラン氏が1998年に設立したネゴシアンブランドです。母体となるドメーヌは1970年にサン・トーバン村で創業され、当初はサン・トーバンとシャサーニュ・モンラッシェに6haの畑を所有していました。その後、畑を広げながら、現在ではピュリニー・モンラッシェやサントネイを含む26のアペラシオン、約19haの畑を所有するまでに成長しました。中でも、わずか16生産者のみが所有するグラン・クリュ、モンラッシェの畑を所有していることは特筆すべき点です。「サン・トーバン プルミエ・クリュ レ・コンブ」は、一級畑「レ・コンブ」で造られる白ワインです。「レ・コンブ」は「谷」を意味し、その名の通り谷に位置する東西に細長い畑で、一部はシャサーニュ・モンラッシェ村に隣接しています。1985年に植樹されたブドウを手摘みで収穫し、10ヶ月間木樽で熟成されます。サン・トーバンらしい厚みのある果実味と、全体を引き締める柔らかな酸が特徴のバランスの取れたワインです。
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シャルドネ:100%
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アロマチャート
アロマの詳細

柑橘系果実

トロピカルフルーツ

フレッシュハーブ

ミネラル

ナッツ
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2017年
評価日:2025年04月02日
残念ながらブドウのポテンシャルは低めで、樽化粧で味わいを保っている印象。価格は控えめなネゴス物なので、価格相応のクオリティ。香りはシンプルで、抜栓直後はロースト香強めのヘーゼルナッツの香ばしさが前面にあり、パイナップルを主体に、わずかにグレープフルーツピールやローリエのニュアンスが感じられる程度。口に含むと、アタックの印象は果実味よりも樽由来のふくよかな甘味が印象的で、酸味も中庸。そのせいか後味も砂糖のようなベタつきを覚える。ただ、クオリティが低いとまでは感じない程度で不快感は少ない。余韻にはミネラルの風味はしっかりとあるが、ボディは軽めで、それもあって樽以外の印象が薄いワイン。

¥.$.
ヴィンテージ:2018年
評価日:2024年05月30日
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