香りは程々に複雑で、熟した甘いニュアンスが出てきて心地良いが、味わいが儚すぎて食事の後だと薄いという印象しかなくなってしまう。その割にタンニンは結構しっかりと感じられ、収斂感もあり、タンニンが馴染む頃にはより一層水っぽくなってしまうのでは?と思ってしまう。香りは、牡丹の花の濃厚な香りが強く、熟したストロベリーやイチジクなど、少し熟成感のある甘い果実香と相まって、樽由来でない甘さを感じさせるアロマ。他にも白胡椒や甘いタバコ、わずかに接着剤のニュアンスも感じられる。香りは甘いが、口に含むとドライ。中庸からやや弱めな果実味に中庸な酸味とライトめのボディで、最初の一杯目こそ果実味の弱さは気にならなかったが、食中、食後だとやや物足りなさを感じ、ワイン単体のほうが楽しめた。タンニンはピノにしては重く、収斂感もあり、馴染むのにはもうしばらくかかりそうに思う。終盤からは石灰が感じられ、ミルキーな味わいになり、余韻には穏やかなタバコのスモーキーさと合わさって長く残る。

ヴォルネイ ヴァンダンジュ・セレクショネ
Volnay Vendanges Sélectionnées
「ヴォルネイ ヴァンダンジュ・セレクショネ」は、ヴォルネイの伝統的な造り手である「ドメーヌ・ラファルジュ」が手がけるワインです。ラファルジュ家は19世紀初めから続くヴォルネイの歴史あるドメーヌで、現在はミシェル・ラファルジュ氏とその息子フレデリック氏、娘のクロティルド氏が共同で経営しています。特筆すべきは、ブドウ栽培においては1997年から始められた実験的なビオディナミ栽培であり、2000年には完全ビオディナミに転換されました。ワイン醸造は古典的で、低温マセレーションを行わずに14〜18時間の発酵を経ています。新樽の比率は極めて低く、トップキュヴェでも15%程度にとどまります。「ヴォルネイ ヴァンダンジュ・セレクショネ」は、ヴォルネイの特に優れた区画から選び抜かれた平均樹齢が高いブドウを使用したワインで、奥深い味わいが特徴です。香りにはラズベリー、赤スグリ、チェリーが広がり、繊細でしなやかなタンニンと良いバランスの果実味と酸味が楽しめます。
9,130 円~
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ピノ・ノワール:100%
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余韻の
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ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2011年
評価日:2021年12月15日