超熟タイプと思っていたが、早くも熟成感が出てきていて、あと3-5年でピークを迎えそうな気配がする。さすがの複雑味と旨味のボリュームで、熟して枯れてきた頃合いながらインパクトは強い。香りは、抜栓直後のトップノートにメロンやバナナなど、ボルドーっぽい熟成香とクローヴやリコリスのスパイシーさが感じられる。続いて、カシスやブラックベリーの果実香に、アーモンド、ダークチョコレート、スミレ、マッシュルームなども感じられる。少し経つと、スコーンや焼いたシシトウ、バーベキューのニュアンスなども出てきて、嗅ぐ旅に新しい発見があるような素晴らしい複雑味を見せてくれる。口に含むと、アタックは干した果実のような枯れた印象のある果実味と酸味、そしてダークチョコレートのようなほのかな甘味から始まるが、中盤からは醤油や昆布ベースの出汁感のある旨味ぐんぐん伸びてきてアタック以上にパワフルな味わいになる。そのまま余韻まで出汁感は続き、コーヒーやタバコなどのスモーキーさやダークチョコレートの優しい甘味、メロンのような熟成感も合わさり、余韻だけでも相当な複雑味が楽しめる。タンニンはわずかに存在感があるが、十分に溶け込んでいてすでに飲み頃と言える。

ティニャネロ
Tignanello
アンティノリ家が手がける「ティニャネロ」は、サンジョヴェーゼとカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドによるスーパータスカンで、1971年に誕生しました。当時は、伝統品種に外来品種をブレンドするのは異端とされ、イタリア国内では厳しい評価を受けましたが、海外に衝撃を与えて評価が高まり、一気にスターダムに上り詰めました。畑はキャンティ・クラシコの中心部に広がる標高340m-400mの急斜面にあり、栽培されたブドウは、豊かな果実味と凝縮感を備え、昼夜の寒暖差が質の高いサンジョヴェーゼを育みます。白い石材を砕いて地中20cmにまで混ぜ込むという独自の栽培技術により、ブドウをゆっくりと熟成させ、最良の品質を引き出しています。ティニャネロの畑は24区画に分かれ、手間暇かかる醸造と熟成を経て、最終的に最上のキュヴェがブレンドされ、リリースされます。これらの工程において、アンティノリ家はサンジョヴェーゼの魅力を最大限に引き出すことにこだわり、その結果、国際的な評価を受ける高級ワインとなりました。
16,390 円~
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ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2015年
評価日:2024年12月11日
16年までとは作りを変えたのか、これまではボルドー志向だったのが、17年はローヌっぽくジャミーで甘いワインになってしまった。金額も考えると、一番好きなワインと言っても過言ではないほど好きだったが、18年ヴィンテージもこの方向でいくならもう買わない。ワインのレベル自体は相変わらず高く、フルボディの若いヴィンテージでありながら、タンニンが非常になめらかで早飲みもできてしまうほど。コーヒーのニュアンスが香りと余韻にあるが、ロースト感は少なく程よい樽の効かせ方。

¥.$.
ヴィンテージ:2017年
評価日:2021年04月24日