サンジョベーゼらしさ、トスカーナらしさが良く出たスタンダードなワイン。品質の安定感はあるが、軽いが収斂感の強いタンニンがやや気がかりで、そこまでの熟成ポテンシャルも感じないため、飲み頃が狭そうなのが難点か。香りは、程良く酸を感じさせるレッドチェリーやボイセンベリーの赤黒系果実を主体に、ホワイトチョコレートやレザー、トリュフ、紅茶など、複雑味もあり、わずかに熟成感も感じられる。口に含むと、香り同様に赤黒系果実の酸味のしっかりとした味わい。香りでは、中盤から甘味が感じられそうな雰囲気だったが、甘味よりも先にタンニンが舌を拭う感覚があり、そのまま余韻まで収斂感が続くのが玉に瑕。そのせいかせっかくの複雑味ある余韻も比較的あっさりと終わってしまう。余韻は、ボイセンベリーやレザー、そして紅茶の風味がしっかりとあって、ボディが軽く、酸味によるキレの良い味わいだっただけに、余韻で飲みごたえを感じさせてくれる。

ディノ
Dino
フォントディは、キャンティ・クラシコ地区の中心パンツァーノ・イン・キャンティに位置するワイナリーです。1968年からマネッティ家が所有し、サンジョヴェーゼへの深い情熱と、土地への強い愛着を持ち、高品質なワイン造りを行っています。パンツァーノは「コンカドーロ(黄金の盆地)」と呼ばれる円形劇場のような地形をしており、温暖で乾燥したミクロクリマは、古くから高級ワインの栽培地として知られています。マネッティ家はサンジョヴェーゼ100%でも高品質なキャンティが造れると信じ、法的に認められていない時代から密かに生産を続け、後にサンジョヴェーゼ100%のキャンティが正式に認められるに至る、その先駆者となりました。現在は、初代オーナーの親族であるマルコとジョヴァンニがワイナリーを共同運営し、「ミスター・サンジョヴェーゼ」と呼ばれるフランコ・ベルナベイ氏が醸造を担当しています。130ヘクタールに及ぶ畑はオーガニック認証を取得し、化学物質を使用せず、土地の潜在力を最大限に引き出す栽培を行っています。フォントディの「ディノ」は、ワイナリーの創始者であるディノ・マネッティ氏に捧げられた、特別なサンジョヴェーゼです。標高450メートルの畑で栽培されたサンジョヴェーゼを、オルチョと呼ばれる特徴的な円錐形のテラコッタ製アンフォラで9ヶ月間自然発酵させ、さらに同じアンフォラで6ヶ月間熟成されます。年間生産量は2000本と希少です。元々赤土の土壌で瓦などを製造していたマネッティ家は、その土地の土壌でアンフォラを製造しており、同じ土地のブドウを、その土地の土で造られたアンフォラで醸造するという、土地との繋がりを大切にする哲学が反映されています。ワインは、チェリーやプラムなどのフレッシュな果実味にスパイシーなアクセントが加わり、滑らかな口当たりとしっかりとしたタンニンが、力強さとエレガンスを両立させています。開くまでに時間を要するため、デキャンタージュが推奨されます。
6,160 円~
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サンジョベーゼ:100%
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¥.$.
ヴィンテージ:2016年
評価日:2024年12月17日