16年が終わりに近い頃合いだったが19年は今がまさにピーク。ヴィンテージの割に熟成の進みが早いが、地域柄もあり、ブドウのポテンシャルには限界があるのだろう。ブルゴーニュに比べて酸味が穏やかで、樽由来を抜きにしても甘味が強い。香りは、樽香のトースト感が強めで、荒々しくはないが、ベイクドスパイスや焼きリンゴの焦げ感ある香りが印象的。他には熟したレモンや蜂蜜、そしてわずかに緑茶を思わせるようなドライハーブのニュアンスも感じられる。口に含むと、アタックだけ一瞬、果実味と酸味が強烈に感じられるが、すぐに甘味の印象が支配的になり、最終的に果実味と酸味は中庸で、甘味はかなりしっかりめに感じられる。甘すぎはせず、バランスは良いが、欲を言えばもう少し果実味と酸味は強ければ完璧だった。味わいは蜂蜜レモンといったところで、余韻はグーズベリーのような甘い果実の風味が強まりつつ、香りから一貫して熟したレモンや蜂蜜、緑茶のニュアンスが感じられる。
シャルドネ コレクション・レゼルヴェ
Chardonnay Collection Réservée
ヴィニョーブル・ギョームは、ブルゴーニュのディジョンから東に約50km、フランシュ・コンテ地方シャルセンヌ村に拠点を置くワイナリーです。オーナーのアンリ・グザヴィエ・ギョーム氏は、DRCなどブルゴーニュの著名ドメーヌをはじめ世界中の生産者に最適な苗木を提供する育種と台木の世界的第一人者であり、270年続くブドウ栽培家の家系でもあります。シャルドネ コレクション・レゼルヴェは、ドメーヌの畑の中でも傑出したミクロクリマを持つ最良の単一区画から生まれるプレスティージュ・キュヴェで、ブルゴーニュの偉大なワインに比肩することを目指すギョーム氏の情熱が込められています。格付けはIGPヴァン・ド・ペイ・ド・フランシュ・コンテです。ギィと呼ばれる粘土石灰質土壌の区画に植わる樹齢50年以上のシャルドネを使用。リュット・レゾネ(減農薬農法)を実践し、可能な限り自然な栽培方法で低収量を実現しています。収穫は完熟を待って手摘みで行われ、ブドウは直接圧搾された後、36時間かけて前清澄されます。その後、古樽100%を用いて20度前後の温度で約30日間、低温で発酵させます。続いて、DRCなども手掛けるフランソワ・フレール社製のフレンチオーク(新樽90%、2年使用樽10%)に移し、シュール・リーの状態で11ヶ月間熟成。この間、定期的な補酒とバトナージュ(澱かき混ぜ)を行い、澱引きは一切行いません。瓶詰めは無清澄・無濾過で行われます。このワインは黄金色を帯び、アカシアの花、柑橘類、マンゴー、砂糖漬けの果物、蜂蜜、バニラなどが織りなす複雑なアロマが特徴です。口に含むと豊潤でしなやかなでありながら、心地よいミネラル感が全体を引き締め、長く複雑な余韻へと続きます。素晴らしい熟成ポテンシャルを秘めた辛口の白ワインです。
7,330 円~
生産地
タイプ
品種
シャルドネ:100%
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アロマチャート
アロマの詳細
柑橘系果実
加工・ドライフルーツ
花
ドライハーブ等
蜜
スパイス
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント
¥.$.
ヴィンテージ:2019年
評価日:2025年09月17日
色合いは完全に黄金色になり、やや褐色がかっている程で、あまり良い年でない16年ヴィンテージではもうピークアウト後かと心配したが、味わってみるとそんなことはなく、樽香が馴染み程良い頃合いで、何ならもう少し寝かせたほうがいいかもしれない。香りは、樽の効きが良く感じられ、ジンジャーや白胡椒などのスパイスと、リンゴやアプリコットの果実香のどちらも火を入れたようなロースト感の強い香りが特徴的。また、カモミールのようなハーブ香も感じられる。口に含むと、香りの印象どおり、火を入れたマンゴーやアプリコット、スパイスの味わい。果実味はアタックこそ強いが、すぐに鳴りを潜めてしまい、尻すぼみな印象なのが16年ヴィンテージらしく少し残念。酸味はしっかりとあり、熟した甘味もほのかに感じられる。余韻には蜂蜜の甘いニュアンスがわずかに出つつ、カモミールやディルのハーブの風味を主体とする余韻が長めに続く。終盤は紅茶葉のような渋味も極々わずかに感じられる。他のヴィンテージも飲んでみたくなる期待感の持てるワイン。
¥.$.
ヴィンテージ:2016年
評価日:2025年06月11日