このプロミスについては、グレートヴィンテージとか関係なく年々クオリティが上がっていると感じるが、また最高傑作を更新したと感じる素晴らしい出来栄え。これまでは若いヴィンテージはバタリーな荒々しさが目立ったが、このヴィンテージは樽の効きこそ強いが荒々しさがなく、タンニンもそこまで重くはないので早くからも楽しめる。香りは、トップノートはまずリコリスを強く感じつつ、マロングラッセやホワイトチョコレートなどの樽×テロワールを感じさせる甘い香りが感じられる。その後もコーヒー、黒コショウ、レザー、タバコなど、複雑で力強いアロマが続く。口に含むと、アタックから強い果実味がありつつ、一拍置くとさらに果実味が伸びて非常にポテンシャルを感じさせるパワフルな味わい。酸味やロースト感も強くはあるが、果実味のパワーが勝り、バランス良く感じられる。甘味もあるにはあるが、他要素に押されて相対的に控えめに感じられる。タンニンはさすがにまだ存在感はあるものの、そこまでの重さはなく、収斂感も感じないので飲みやすい。余韻も驚くほど長く、火を入れたブラックベリー、深煎りのコーヒー、そしてわずかにスコーンのようなバタリーなニュアンスも感じられる。

プロミス
Promis
「プロミス」は、トスカーナ州ボルゲリ地区にあるカ・マルカンダが造るスーパータスカンで、メルロを主体にシラーとサンジョヴェーゼをブレンドした独自のスタイルを持ちます。「カ・マルカンダ」は、イタリアワインの帝王、ガヤのアンジェロ氏が18回もの交渉を経てようやく手に入れた理想の地で、特徴的なテロワールは、黒土の「テッレ・ブルーネ」と白土の「テッレ・キアーレ」の組み合わせで、国際品種に最適な環境です。アンジェロ氏は、この地でメルロ主体のワイン造りをすることを決意し、ボルゲリワインの新しいスタイルを確立しました。ブドウは品種ごとに発酵し、一部新樽を使用して12カ月熟成。味わいは濃縮感と甘さのある果実味が特徴で、アロマには森の果実や甘いスパイスが広がります。タンニンは豊かで、フレッシュな感覚がありつつもスマートで落ち着いた印象を与えます。
5,770 円~
生産地
タイプ
あなたの評価
テイスティングノート
12件の評価を集計
アロマチャート
アロマの詳細

赤系果実

黒系果実

花

植物・野菜

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

発酵・乳製品

ミネラル

土・森の下草

動物系

樹木

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2021年
評価日:2024年05月16日
新ヴィンテージも相変わらずクオリティが高い。ただ、年々カベルネ比率が高くなっているのか、サン・テステフのような印象が強くなっていて、そこにサンジョベーゼ要素がアクセント程度に効いているようなワインだった。若いのでさすがにまだ堅く、タールがニュアンス程度だが根底に横たわっているような重々しい雰囲気で、サンジョベーゼらしい酸味があるおかげで、今飲んでも楽しめるくらいのバランスにはなっているが、タンニンもまだ収斂感があり、そろそろ早飲みタイプのワインというのも難しくなってきたとも思う。香りは、抜栓直後は少しバタリーなニュアンスがあり、その後はトップノートに酸味の乗ったブラックチェリー、タール、メントールなどが感じられ、黒鉛やバラ、そして白胡椒のようなあっさりめのスパイシーさもある。口に含むと、ブドウのポテンシャルはそこまで高くないようで、果実味は中庸でロースト感のほうに意識が行くが、押し負けるというよりは補強してくれているような感覚で決して悪くはない。骨格もあり重めのボディだが、酸味はしっかりとあってバランスは取れている。タンニンは少し重みを感じる程度だが、収斂感があってまだまだ気になる。

¥.$.
ヴィンテージ:2020年
評価日:2022年11月22日