アルザス ブラン
Alsace Blanc
アルザス地方ベルクハイムに拠点を置くマルセル・ダイスは、現代アルザスワインの頂点と評される造り手です。創設者ジャン・ミッシェル・ダイスは、アルザスに初めて「テロワール」の概念を持ち込み、AOC法改正を牽引した人物としても知られています。彼は、土壌の個性を最大限に引き出すワイン造りを信条とし、その哲学は息子のマルセルにも受け継がれています。マルセル・ダイスのアルザス ブランは、ワイナリーのエントリークラスに位置づけられる辛口の白ワインです。ベルクハイムの7品種混植畑（リースリング、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、ピノ・ブラン、ミュスカ、シルヴァネール）と、ダイスの所有する全てのグラン・クリュ、プルミエ・クリュの区画から収穫された樹齢15年未満のブドウを、それぞれ50%使用して造られます。平均樹齢は20年です。ダイス家は、ビオディナミ農法を実践し、ブドウ樹が土壌深く根を張ることで、テロワールの個性を最大限に表現できると考えています。また、収量制限にも熱心に取り組み、グラン・クリュでは、あのシャトー・ディケムと同等の収量に抑えています。醸造においては、空気圧式、機械式、木製垂直式など複数のプレス機を使い分け、時間をかけて丁寧に果汁を抽出します。これらのこだわりによって生み出されるアルザス ブランは、凝縮した果実味と力強い酸、そして長い余韻が特徴です。他のドメーヌのグラン・クリュにも匹敵するほどの高い品質を誇り、コストパフォーマンスにも優れています。
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