シェリー香などはなく、まだ全然終わってはいないが、残念ながらピークは越してしまっている。しっかりと熟成し、甘味やチーズの風味が出ているのは良いが、果実味や酸味が後退しすぎてやや甘い印象で、澱も出てきて少し渋味も感じられる。香りは、トップノートに焦がしたキャラメルやカラメルのロースト感のある甘い香りから始まり、ミドルノートにはカリンやレモンのコンポート、ラストノートにはチーズや白胡椒が感じられ、香りの時点では果実香も強く、バランスが良い。口に含むと、アタックから甘味とロースト感が強く、香りとは違ってそこから果実味や酸味が伸びてこず、バランスはイマイチ。終盤にかけては木の粉末のような渋味のある雑味がわずかながら混ざり、終わりが近い雰囲気が感じられる。余韻は、焦がしたキャラメル、カラメル、カスタードクリーム、チーズなど、熟成ブルゴーニュらしい風味が長く続く。フランスから届いてすぐに開けた89年などはフレッシュな印象すら受けたため、1年ほどセラーに入れておいたが、やはり古酒は早くに開けるべきだった。

シャブリ グラン・クリュ ヴォーデジール
Chablis Grand Cru Vaudésir
レニャーは、1860年にゼフィール・レニャー氏によって設立された、シャブリで最も歴史あるドメーヌの一つです。スラン川に近いシャブリの中心街に拠点を構え、1984年からはパトリック・ドゥ・ラドゥセット男爵がオーナーを務めています。伝統を重んじながら品質至上主義を貫き、シャルドネ本来の個性を表現することを目指しています。シャブリ グラン・クリュ ヴォーデジールは、シャブリに7つある特級畑の一つです。この畑は、風から守られたすり鉢状の渓谷に位置し、日照に恵まれブドウが最適に熟す南向き斜面と、ワインに爽やかさをもたらす冷涼な北向き斜面を併せ持つのが特徴です。土壌はキンメリジャンと呼ばれる石灰質の泥灰岩が主体となっています。樹齢約40年のシャルドネは手摘みで収穫され、その後の醸造は一貫してステンレスタンクのみで行われます。これはシャルドネのピュアな個性を表現するためのこだわりです。温度管理のもとでアルコール発酵とマロラクティック発酵を行い、澱とともに12ヶ月間熟成させることで、複雑味と深みが与えられます。ワインは熟した果実や蜂蜜、華やかな花の香りを放ち、非常にフレッシュでありながら豊かで丸みのある口当たりが魅力です。
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シャルドネ:100%
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ヴィンテージ:1991年
評価日:2025年07月08日
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