このヴィンテージの最初の一本目こそ、過去ヴィンテージの良い印象を引きずってか、クラシカルなワインに感じられた記憶があるが、その後は魔法が解けたかのように印象が変わり、モダンで甘く飲みやすいワインに変わってしまった。飲み物として美味しいは美味しいが安っぽい。3年ほど寝かせてみたが、よりその傾向が強まったように感じる。香りは、トップノートから甘く、バニラや砂糖漬けしたブルーベリーが強く感じられる。スミレの花の甘い蜜のような香りは美しく、甘い要素がこれだけなら良かったのにと惜しい気持ちになる。他にはディルの落ち着いたハーブ香もニュアンス程度に感じられる。口に含むと、アタックから香りの印象どおり甘味のしっかりとした味わいだが、酸味が強いおかげて甘ったるさはまったく無くてバランスは良い。が、甘味の種類が樽由来や果実味由来というよりも、人工甘味料的なものに感じられ、どうしても安っぽい。タンニンは軽やかながら、収斂感がわずかにあり、少し気がかり。余韻は、やはり甘く、ブルーベリーやバニラの風味があるが、収斂感のせいか長くは残らない。

エボ
Hebo
ペトラは、イタリアの名門ワイナリー、ベラヴィスタが手がけるトスカーナのワイナリーです。トスカーナのコルニア渓谷で栽培された完熟ブドウを使用し、地中海性気候と豊富な鉄分を含む土壌が育む豊潤な味わいが特徴です。ブドウ畑はオーガニック栽培で手摘みされ、区画ごとに最適なタイミングで収穫。重力システムを用いて丁寧に醸造され、ピュアな味わいが保たれます。ペトラの「エボ」は、平均樹齢15年のカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、サンジョヴェーゼのブレンドで、ステンレスタンクと樽を組み合わせて最低12ヶ月の熟成と瓶内での12ヶ月の熟成を経てリリースされます。フレッシュな赤・紫色の果実やローズマリーのアロマが楽しめ、ペトラのラインナップの中で最もトスカーナらしいエレガントなワインとなっています。
2,393 円~
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アロマの詳細

赤系果実

黒系果実

加工・ドライフルーツ

花

植物・野菜

フレッシュハーブ

ドライハーブ等

発酵・乳製品

ミネラル

土・森の下草

動物系

樹木

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2019年
評価日:2025年08月14日
初日は少し荒々しさも感じたが、二日目は落ち着き、タンニンもまだ溶け込みきってはいないが滑らかで早飲みも十分可能。樽の効きが良く、終始コーヒーの風味がしっかりと出ているが、ロースト感は控えめで非常にまろやか。その上、わかりやすく美味しいだけでなく、若干の複雑味も備えていて、リーズナブルながらしっかりとスーパータスカンしている。さすがに16年と比べるとブドウのポテンシャルは劣るが、その分早飲みには適したワインになっている。香りは、初日はフェンネルや鉄の香りがやや刺々しくも感じたが、二日目には落ち着き、コーヒーを根底に、ブラックチェリーやブルーベリーの重すぎない青黒系果実やインクのニュアンスなどが感じられる。口に含むと、アタックはブラックチェリーのやや酸味が勝る中庸な果実味が感じられ、その後はまろやかなミルクコーヒーのような味わいに変わっていく。ミネラルはあまり感じず、熟成感もあるわけではないが物凄くまろやかで心地良い。タンニンは滑らかだがまだ少し引っかかる感触はある。余韻も長くはないがコーヒーの風味が続く。良くまとまったハイコスパワイン。

¥.$.
ヴィンテージ:2019年
評価日:2022年10月11日