サヴィニー・レ・ボーヌらしい重たいトーンの甘味が感じられるワイン。樽が効いたモダンな造りで飲みごたえがあり、初日はやや荒々しくも感じられたが、2日目には落ち着き、その分果実味が増して感じられた。もう1年置くか、デキャンタするかが丁度いい頃合い。香りは樽香が強めで、トップノートは麦わらのような焦げ感が印象的で、ミドルノートのカリンやレモンなどもどこか火を入れたような凝縮感を感じさせる。強くはないが、重めの蜂蜜のような重厚な甘い香りもはっきりとあり、他にも白胡椒やヴァーベナ、オレンジピールなど複雑味も程々に感じられる。口に含むと、アタックはしっかりとした酸味の印象が強く、香りの印象よりも甘味は控えめ。初日はロースト感が強いが、2日目は和らぎ、アタックから果実味の印象が最も強くなる。余韻は蜂蜜の甘味と熟したレモンの酸味がバランス良く、長く続く。

サヴィニー・レ・ボーヌ ブラン
Savigny-les-Beaune Blanc
シモン・ビーズは、1880年に創業したブルゴーニュ地方サヴィニー・レ・ボーヌ村の歴史あるドメーヌです。比較的マイナーなアペラシオンながら、緻密で繊細なワインを生み出すことで高い評価を得ています。1995年にはラトリシエール・シャンベルタン、1997年にはコルトン・シャルルマーニュと、2つのグラン・クリュを獲得し、その地位を確固たるものにしました。2013年に4代目当主パトリック氏が他界してからは、日本人である奥様の千砂氏とパトリック氏の妹マリエル氏がドメーヌを率いています。「サヴィニー・レ・ボーヌ ブラン」は、村内各地の区画から収穫されたシャルドネを使用し、テロワールを表現したフレッシュでデリケートなスタイルが特徴です。砂利質の表土の下には鉄分を含む白色系魚卵状石灰岩土壌が広がり、これがワインに豊かなミネラル感と爽やかな口当たりをもたらしています。醸造においては、ビーズ家の伝統である全房仕込みを行い、天然酵母を用いて発酵させます。熟成には新樽を4分の1程度使用し、9〜12ヶ月間熟成させることで、ピュアな酸とミネラルが調和したエレガントな味わいに仕上がります。
7,590 円~
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シャルドネ:100%
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アロマチャート
アロマの詳細

柑橘系果実

寒冷地の果実

温暖地の果実

加工・ドライフルーツ

花

ドライハーブ等

ミネラル

蜜

ナッツ

焦げ臭

スパイス
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2019年
評価日:2025年08月23日
早くもピークを迎えていて、ピークアウトしそうな気配すらある。熟成由来の甘味がしっかりとあり、樽のトーストもアクセント程度に程良く効いていて飲みごたえのあるワイン。外観は、琥珀がかった黄金色で、色合いからしてもピーク感が見てとれる。香りもトップノートから甘く、蜂蜜やキャラメルがしっかりと感じられ、熟したグーズベリーや洋梨が蜂蜜がけ、もしくはキャラメリゼされたような上品な甘さを感じさせる。また、カモミールティのようなほのかな渋味もある。口に含むと、香りの印象どおり、アタックからしっかりと、されど上品な甘味が感じられる。果実味と酸味は中庸からやや強めで、甘味だけが突出することもなく、バランスも良い。香りよりもやや蜂蜜感が強い味わいだが、ギリギリ甘すぎないバランス。余韻にかけては、引き続き蜂蜜の風味に加え、わずかにカラメルのニュアンス、そして香り同様にカモミールの渋味がほのかなアクセントとなって長く続く。傑出したワインではないが、ピークで開ければ価格に見合った魅力は感じられるワイン。

¥.$.
ヴィンテージ:2018年
評価日:2024年12月06日