2年前に状態確認した際は、タンニンがこなれてきた印象だったが、こちらは収斂感がはっきりと残っていて飲み頃には遠い印象。また前回は赤系果実の明るい印象だったが、今回は赤黒系果実の凝縮感ある印象になり、熟成の進みは感じられる。前回も果実味は強く感じられたが、今回は凝縮感が増したことでさらに印象的になり、逆に際立ちすぎて他の要素を隠してしまって、複雑味は薄れている。これから先は個体差もないくらいタンニンが溶け込むまで熟成させないと中途半端な状態になるかもしれない。香りは、ボイセンベリーやブラックプラムの濃厚な果実香が主体で、ディルやタイムなどのハーブ香もしっかりと感じられるが、他の要素果実香に飲まれている。口に含むと、香りの印象どおり、アタックから濃厚な果実味があり、熟した果実味由来の甘味と、プラムっぽいしっかりとした酸味も感じられる。タンニンは軽めだが終盤になるとしっかりと収斂感が感じられ、やや引っかかる。余韻は、コーヒーの風味がしっかりと出るほか、少しバタリーなニュアンスもあり、飲みごたえを感じさせる余韻が長く続く。

バローロ ラヴェーラ
Barolo Ravera
エルヴィオ・コーニョは、ピエモンテ州ノヴェッロ近郊のブリッコ・ラヴェーラの丘に拠点を置く家族経営のワイナリーです。コーニョ家はバローロの名門マルカリーニで培った経験を活かし、ラヴェーラのポテンシャルを見出して1991年にワイナリーを創設。アメリカの権威あるワイン評価誌で「ワイナリー・オブ・ザ・イヤー」に選出されたり、イタリアのガンベロ・ロッソでも最高評価のトレ・ビッキエリを獲得したりと、世界中の専門家から注目されるようになり、これまで無名であったラヴェーラの地をバローロの優良な産地として認知させました。この「バローロ ラヴェーラ」は、ラヴェーラの心臓部に位置する区画で1991年に最初にリリースしたワイナリーの原点に当たるキュヴェ。ネッビオーロのクローン品種であるランピアとミケを用い、スラヴォニアン・オークの大樽で24ヵ月熟成させます。仕上がったバローロは熟した赤系果実のアロマと洗練された緊張感のあるタンニンが特徴です。
12,265 円~
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アロマの詳細

赤系果実

黒系果実

花

フレッシュハーブ

発酵・乳製品

動物系

焦げ臭

スパイス

薬品・化学物質
味わい
ボディ
果実味
甘味
酸味
渋味
余韻の
長さ
余韻のテイスト
ユーザーコメント

¥.$.
ヴィンテージ:2016年
評価日:2025年08月26日
2年前に開けた際は、閉じている印象だったが、今は開いていて、果実味も驚くほど強く、タンニンはほとんど存在感がなくて早飲みに適したタイプに感じられる。香りは、要素数としての複雑味は弱いが、ホワイトチョコレートやボンドのような接着剤の香りがあり、個性的で印象に残る。ベースはラズベリーやレッドチェリーの赤系果実で、ナツメグのスパイシーさも程よく感じられる。口に含むと、アタックから濃厚な果実味に圧倒させられ、中盤以降はコクのある甘味が広がり非常に味わい深い。香りの印象では酸味が一番強そうに思え、実際に酸味もしっかりとあるが、果実味の強さと甘味の伸びのほうがインパクトが強い。タンニンは意識しなければまったく気にならないほど軽やかでこなれていて、今飲んでも十分に楽しめる。余韻はホワイトチョコレートで、中盤から続く甘い風味が余韻でも長く続く。味わいもそうだが、甘さは控えめで上品な甘さが心地良い。

¥.$.
ヴィンテージ:2016年
評価日:2023年10月12日